9:
◯大泉鉄之助委員 この法人の役員の構成はどんなふうになってらっしゃるか、また職員の構成はどんなふうになっているか、これ二つ合わせて伺っておきます。
10:
◯予防課長 まず、役員構成でございますが、
会員事業所の代表者などが就任しておりまして、理事長1名、副理事長4名、このうち専務理事の兼務が1名となっております。続いて常務理事1名、常任理事7名、理事19名、幹事3名の合計35名で構成されております。
続きまして、法人の職員ですが、
事務局職員といたしまして、
緊急地域雇用創出特別基金事業による臨時職員を除きますと、常勤職員23名、臨時職員8名の合計31名となっております。また、常勤23名の内訳は、
プロパー職員5名、派遣職員1名、嘱託職員17名となっております。
11:
◯大泉鉄之助委員 ただいま説明がありましたこの役員の中に専務理事が存在するようでありますけれども、従来、消防局の
部長クラスのOBが、少々言葉が悪いかもしれませんけれども、天下っていたというふうに思うんでありますけれども、現在は
局長経験者が副
理事長兼務で就任しているようであります。何か従来の組織と今日との間に相違があってこういった人事の配置となっているのかどうか、この辺について伺っておきたいと思います。
12:
◯消防局総務部長 防災安全協会は、公益法人としまして地域の防火防災などに係る事業を推進してまいったところでございますが、近い将来、宮城県沖地震が再来することが予測されており、協会はその設立趣旨から現行の事業をより積極的に推進するとともに、市民の安全を一層図っていくことが課題となってございます。このようなことから、長年消防行政を担当し豊かな経験と豊富な知識を持つ局長職の
消防職員OBが副理事長に選任されたところでございます。
13:
◯大泉鉄之助委員 大変立派な御答弁でありますけれども、先輩局長が就任しているわけですから、なかなか後輩の現職が物は言いにくいのかもしれませんけれども、一応額面どおり伺っておきたいと思います。
次でございますけれども、昨今の経済の低迷から、地域経済も御多分に漏れず大変厳しいものがあります。雇用の拡大が盛んに叫ばれるわけでございますけれども、そういう中で、平成15年度の事業というものの報告書をいただいておりますけれども、この中で7895万余円の
緊急雇用事業会計というものを事業展開しているようでありますけれども、その内訳の事業はどんなものであったかお聞かせ願いたいと思います。
14:
◯予防課長 緊急雇用事業につきましては、仙台市のほか宮城県から受託しております。仙台市分といたしましては、雑居ビルなどの消防訓練を支援する
雑居ビル等防火対策事業、
町内会等地域の防災訓練を支援する
自主防災促進事業、
ひとり暮らし高齢者等を対象とした
家具転倒防止事業、
学校教職員を対象として救命講習を行う
学校等救急救命事業を実施しております。また、宮城県分といたしましては、県内12消防本部に雇用者を配置し、
防火対象物台帳の入力作業を行う
防火対象物等電子化事業が実施されております。
15:
◯大泉鉄之助委員 この辺につきましては、大変一生懸命やってらっしゃるなというふうに評価しておきたいと思います。
また、少しく人事のところに戻りたいと思いますけれども、
常務理事兼務の事務局長がおられるようでありますが、消防局の
課長クラスの現職が出向しているということのようであります。
社団法人でありますこの団体にどのような理由をもとに出向させ、その身分はどういうことになっているのか。あるいは、戻ってきたときにはどういうことになるのか。戻れるのか戻れないのか、この辺についても伺っておきたいと思います。
16:
◯消防局総務部長 協会の事業は
消防防災行政に深いかかわりを持っているところでありますが、社会構造の変化等により
消防関係法令や消防の仕組みも刻々と変わってきております。このような動きに対応し、
公益事業を通して地域の安全を高めていくには、消防の実技に精通し、さらには消防全般の動きに対応できる職員の配置が不可欠でありますことから、
公益法人等への一般職の
地方公務員の派遣等に関する法律に基づき、
総務部総務課付で
課長級職員1名を事務局長として派遣しているものでございます。
また、その後の職員の身分の扱いでございますけれども、一応2年ないしは3年後、消防局の配置といたしているところでございます。
17:
◯大泉鉄之助委員 そうしますと、本市の外郭団体などに現職が出向していると同じような扱いというふうに理解をすればいいんですか。
18:
◯消防局総務部長 現在、事務局長として派遣しております職員は、
総務部総務課付の職員ということで、公務員の身分を保有した状態で派遣ということになりまして、他の外郭団体と同様に、同じような扱いの身分となってございます。
19:
◯大泉鉄之助委員 この法人の事務局は柏木にございますビルの3階にあるようでありますけれども、そのほかに各消防署には、連絡窓口なんでしょうか、この
パンフレットを見ますと、それぞれの消防局内ということで電話番号などもきちんとプリントされておるようでありますけれども、各消防署の窓口にこの法人の職員というのが駐在している形になっているのか。あるいは、どんな形でこの印刷物をもとに電話などの
問い合わせがあったときに受け付け業務などをやっているのか、その辺についての実態をお聞かせ願いたいと思います。
20:
◯予防課長 各消防署に置かれております窓口には協会職員は常駐してございません。また、電話等の
問い合わせが定常的にあるということでは勤務形態上ないんですが、電話等があった場合につきましては、消防職員が受け付けする場合がございます。その後、協会に実際の業務につきましては適宜引き継ぎを行っております。
21:
◯大泉鉄之助委員 そうしますと、この
パンフレットを見た市民個人あるいは企業などから
問い合わせがあったときには、それぞれの消防局の消防署の職員が、「はい、仙台市
防災安全協会でございます」という形で電話を受けていろいろと返答する。そして、それ以上のことについては協会の方に照会をしたり、あるいは……。
問い合わせる方の照会と、それから紹介する方のどうぞという方の紹介と両方あるわけですが、そういったことをやっているというふうに聞いておけばいいんでしょうか。
22:
◯予防課長 そちらの
パンフレットに記載されております電話番号ですが、各消防署の代表電話となっておりますので、一義的には消防署ですということでお答えすることになるんですが、担当部署としましては各署の予防課になってございますので、そちらの担当職員がもしお電話があった場合には1回用務を承りまして、次いで
協会事務局の方に連絡する形になります。
23:
◯大泉鉄之助委員 ちょっと私わからないので教えてほしいんですけれど、これは純然たる会員を有する法人ですよね。
社団法人ですよね。
社団法人のそういったことを役所で受けてサービスをするということは、ほかにも例があることなんでしょうか。その辺は消防局じゃなく、どこでわかるんですかね。こういう実例というのはほかにもありますか。
24: ◯加藤副市長 私の理解する限りでは、余り例がないのではないかと。ただ、保健所等にやはり同じような
社団法人、財団法人なんかあるような場合は、保健所を窓口にしておる場合もあるやに伺っておりますので、そういう事例は同じなのかなと思いますが、全体的に見ると余り例がないのかなというような思いで聞きました。
25:
◯大泉鉄之助委員 私は、これは悪いとかいいとかっていう、そういう判断で物を言ってるのではなく、珍しいことだなと思うので確認をしておこうと思った程度でありますから、副市長も珍しいケースだと言ってらっしゃるので、珍しいという事実関係だけを確認して、この項は終わりたいと思います。
いただいております平成15年度の
収支計算書を見ますと、会費の収入というのが1703万。先ほど会員数いただきました。会員の内訳はいただきましたけれども、この会費収入の内訳というのはどういうことになっているんでしょうか。先ほどの会員数とこの会費との数がぴたっとくるものがないんですけれども、その辺はどういうことなんでしょうか。
26:
◯予防課長 年会費は会員の区分に応じて定められておりまして、正会員のうち1号会員は1万円、2号会員は2万円、賛助会員は年額1万円を1口として1口以上納めることとされております。全体の内訳としましては、1号会員が1,413会員で1413万円、2号会員が128会員で256万円、賛助会員が20会員、34口で34万円、合計1703万円となっております。
27:
◯大泉鉄之助委員 ただいま御答弁いただきました会費収入をもって運営に当たられておられるわけですけれども、
事業収入というのがこの法人にはございます。いただきました資料によりますと、15年度で3億3863万余円という大分大きな
事業収入を得てるようであります。それぞれ内訳があるようですが、これも資料を見てみますと、一般会計という形での事業収益が1億1030万余円ということになっておりますけれども、この資料を読んでみますと、これは
消防当局からの
受託事業のように思えるんでございますけれども、間違いないでありましょうか。また、この消防署からの
受託事業の内訳はどんなふうになっているのか、伺っておきたいと思います。
28:
◯予防課長 一般会計事業収入につきましては、御指摘のとおり消防局からの
受託事業が主なものとなっており、その内訳は、
防火管理研修センター管理指導事業2565万余円、
防災点検事業394万余円、
防火管理者講習指導事業1891万余円、
災害弱者訪問防火指導事業1117万余円、
応急手当普及啓発事業2224万余円、
防災指導者運営事業1388万余円、
カラーガード隊事業487万余円となっております。
29:
◯大泉鉄之助委員 この15年度で申しますと1億1000万円を超える消防局からの事業をこの団体に、消防局から言いますと委託をしている。この団体から見ると受託をしているという関係になるわけですけれども、この事業費用の、平成17年度の新年度の予算書なんかで見てみましても、この予算書からはこういう団体に出ていってるというのが読みにくい。ほとんど読めないことになっているんですけれども、平成17年度のこの消防費の予算でいうと、今おっしゃったような
委託事業というのは、どういう項目からどんなふうに出ていってるのか。
それから、今おっしゃっていただきました法人側から言いますと
受託事業でありますけれども、この
受託事業が、消防局が直轄でやらずに、消防局独自でやらずに、この法人に任せてやっているということだと思うんですけれども、それは消防局の全体の事業の中でどういう位置づけになっているのか。そして、この団体に出してやった方がずっと効果があるということでやっているのか、その辺の事実関係について教えてほしいと思います。
30:
◯予防課長 まず、予算上の位置づけですけれども、若干専門的な用語になりますが、予算書の中の第8款第1項第1目消防費及び同款同項第4目
防災対策費の委託料に位置づけられております。また、当該事業の位置づけですが、消防局におきましては、
消防防災に関する公益的な業務のうち消防としての行政作用を直接伴わず一定の専門性やノウハウを要するもの等について、消防事務の効率的な実施の観点などから協会に委託しているものがございます。
31:
◯大泉鉄之助委員 今の御答弁の
委託事業は、これは後でゆっくりと内訳を聞かせていただきましょう。ここでは細かいことを聞きません。ただ、私が後段で聞いたことは、それは……。消防局にとってその事業が仙台市の市民の安心・安全を守るという位置づけの中でどういう位置づけになっている事業なのかというのは今わかりましたけれども、この団体がやった方がいいという判断に基づいてやっているということについての説明をもう少し詳しくいただけませんでしょうか。
32:
◯予防課長 まず、例をとりますと、
応急手当講習といったものを委託しているわけでございますけれども、こちらは一般市民に対して応急手当の方法を講習してございますが、いわゆる消防法上の許可あるいは違反処理といったような行政作用を伴うものではございませんが、非常に特殊な技術的なもののノウハウを必要とする事業でございます。かといって消防局の職員が直接実施いたしますよりは、外部にそういうノウハウがあるところがあるのであれば、お出しした方がコスト的な観点からも非常に効率的に実施ができるということになりますので、ほかの
委託事業に関しましても同様の理由で、直接的な行政作用を伴わない、若干事務的ではあるが、
ノウハウ等が必要なものに関して委託をしていると。このような位置づけになってございます。
33:
◯大泉鉄之助委員 今消防局よりもそっちの団体の方がすばらしいノウハウを持っているというお話で、委託をしているんだというお話でした。額面どおり聞きますと、そんなもんかなと思うんですけれども、後ほど触れますけれども、その法人のほとんどの方は消防局のOBの方々なんですよね。OBの方々の第2の人生なわけですから、ちょっと消防局よりもそっちの方が高いノウハウというのは、何かどうも理解しにくい面がありますけれども、後ほどそれは聞くことにしましょう。よろしゅうございます。
この
事業収入の特別会計中の
収益的事業収入の1億4937万余円というのがあります。これは業務としては
受託事業、
点検事業、
講習事業等となっておりますけれども、その内訳はおのおのどんなふうになっているのか。そして、新年度の平成17年度、この各消防からだけ
点検事業なんかは委託されるわけじゃないと思うんですよね。それぞれ施設を持っているところから委託を受けて点検するんでしょうから、その委託というのは各局のこの平成17年度の予算の中にそれぞれどんなふうな形でこれ入っているのか。
私、ずっと予算書を眺めて、我々はこれしか予算書というのはいただいてないわけですから、この中から読み解こうとしますとそれがどうにも探し出せないので質問しているんですけれども、それぞれの市の施設の点検の委託をやっているというのをこの予算書の中から読み取れないものですから、この辺については17年度で申しますとどんなふうになっているのか、お聞かせを願っておきたいと思います。
34:
◯予防課長 まず、特別会計中の
受託事業でございますが、消防局の委託による
訓練用消火器詰めかえ業務や
財団法人消防試験研究センターの委託による
消防設備試験の
受け付け事務など376万余円、
点検事業といたしましては、市有施設に係る
消防設備の
保守点検業務として1億2827万余円、
講習事業といたしましては、
危険物取扱者試験準備講習など1518万余円となっております。
平成17年度において協会への委託が想定される事業のうち
消防局所管分といたしましては、
訓練用消火器詰めかえ業務191万余円を第8款第1項第1目消防費の委託料に計上させていただいております。
なお、
関係部局所管分につきましては、必ずしも協会への委託を前提とした予算化が行われているものではないと考えられますことから、現時点において正確なところは把握してございませんが、それぞれの事業費の中の施設の
管理委託費という費目に計上されていることになると考えております。
35:
◯大泉鉄之助委員 今御答弁をいただきました市有施設に設置されております
消防用設備等の
保守点検事業、
消防用設備の改修・修繕事業などをこの当協会は行っているわけでございますけれども、いただきました協会の資料の当年度、15年度で申しますと、仙台市の施設はどのぐらいの数に上っているのか。それから、平成17年度において、仙台市全体の施設の
消防施設等の保守点検とか改修、修繕なんかの事業というものをどのぐらいの数、仙台市全体としては17年度で考えているのか。いわゆるこの団体に委託をするという数がどのぐらいなのか、この辺についてはいかがでしょうか。
36:
◯予防課長 平成16年度における実績ですが、
保守点検事業の実施数は265施設、改修・修繕事業は200施設強の見込みとなってございます。また、平成17年度におきましては、これは
協会見込みということになりますが、前年と同程度または若干下回る数の施設数を見込んでいると聞いてございます。
37:
◯大泉鉄之助委員 今御答弁をいただきました施設の
点検事業などでございますけれども、これらの事業を実作業として協会の職員が直接やっているんでしょうか。この資料を見ますと、事業費の
点検事業費の中に、委託された中から、さらにまた委託料というのが5683万余円、この数字でいいますと読めるんですけれども、この団体が委託を受けて、さらに民間に委託する。言うなれば下請、孫請というんですか、これは。孫請けに出しているという、そういうふうに私には見えてくるんですけれども、実態はどういうふうになってますでしょうか。
38:
◯予防課長 本事業の点検作業は基本的に協会職員が行っておりますが、
特殊消火設備、非常電源、
連結送水管など特殊性の高い
点検資機材を要する事項等について、部分的に業務を請け負わせている場合がございます。この場合におきましても当該建物全体の点検主体は協会であり、協会職員が委託事項を除く点検作業や
点検表作成を実施していると承知しております。
39:
◯大泉鉄之助委員 この仙台市の施設の建設事業に従事いたしました民間の業者たちは、工事完成後に、この工事中の施工業者だっただけに施設の状況というものを熟知しております。でありますから、そんなこともありまして、そのメンテナンスなどはぜひ自分たちが引き続き受注したいなどというふうに民間業者が熱望していると聞き及ぶものがあるんでございますけれども、その辺は
消防当局としては御存じでしょうか。
40:
◯予防課長 消防所掌を除きまして消防局で市有施設の営繕を担当していないことなどから、御指摘のような要望につきましては直接把握はしてございません。
41:
◯大泉鉄之助委員 これは巷間伺いますと、できれば自分たちが直接やれればなという声が巷間ございますことだけここで指摘をいたしておきます。
このように民間と競合する事業をこの協会がどうしてもやらなければならないという必然性が一体どこにあるのかなというふうに私は少々疑問に感じます。地域、地元の
零細中小企業者たちの振興や地元経済の活性化などという、こういったことに寄与していくということも仙台市が公共事業を発注するという中で大事な位置づけだというふうに、私は長らくこのことを申し上げてきた立場でありますけれども、ましてや、協会に委託して、さらにまたそういったふうに委託をしていくというならば、単に協会を迂回して
委託事業をやっているという実態というものに私は見えてくるんでありますけれども、私は、それでなくても財政当局、財政逼迫、財政逼迫ということで大変な御苦労をされております。私は、こういったケースについては直接民間に委託した方が本市の財政にとっても、よりベストとまでいかなくても、ベターではないのかなと。また、こういったことがほかの部署でも行われているのではないかなと思うんでありますけれども、これは
消防当局で御答弁いただけますか、それとも財政の担当している財政の方から御答弁いただきますか。どちらでもいいです、御見解を伺っておきたいと思います。
42:
◯警防部長 市有施設の
消防設備点検は、災害時を含めまして公共性の高い施設の安全確保に資するとともに、
防火防災思想の普及など
公益事業の運営を補完する観点により行われてきた事業でありますことから、本市の防災力向上に一定の貢献をしてきたものと認識しております。また、実際行われている内容につきましても、御懸念のような実態のない
委託事業ということではないと承知いたしております。
一方、民間競合やコスト縮減の観点につきましては、御指摘のとおり適正な事業運営が図られることが必要であると認識しておりまして、これまでの本事業の位置づけや実績等を踏まえつつ、そのあり方について協会とともに検討してまいりたいと考えております。
43:
◯大泉鉄之助委員 協会とともに検討していきたいという最後の言葉があったから、幾らか救われるんでありますけれども、その言葉がなければ、私は、実態のない
委託事業などはないというふうに部長はおっしゃったので、私が実態のない事業委託をここで言ってるというふうに受けとめてるんだなということで、これは看過できないなというふうに実は私は思いました。でも、最後に協会と検討するという言葉がありましたので、まあ伺っておきましょう。
このように、こういった団体や外郭にわざわざ委託をして、迂回と見えるような形で委託をして、さらに民間に委託をしているということがほかにも私は散見されるように思うんであります。私は、今度の行革や財政の健全化ということで、また違う場で論議をしたいと思っておりますけれども、こういったところにも財政当局が一遍精査をして目を光らせてみる必要があるものがあるように思うんでありますけれども、財政担当の方では、今のやりとりを聞いておりまして、どんな感懐をお持ちになったか伺っておきたいと思います。
44: ◯財政局長 消防の安全協会の関係でございますけれども、これにつきましては、やはり財政運営の効率化、こういった観点から、直接今御指摘ありました業務の委託のあり方、これにつきましては消防局の方とも十分協議をして検討していきたいと思います。
また、一般的に外郭団体の委託のあり方、今いろいろお話ございましたけれども、かつてはそういったケースも散見されましたけれども、ほとんどそういったものは改善されているものと私は認識をしております。ただ、今御指摘がございましたこれからの見直しの中で、改めてその辺につきましても十分検討していきたいと考えております。
45:
◯大泉鉄之助委員 どうぞひとつ頑張ってやっていただきたいと思います。
次に進みますけれども、一般会計事業の支出の中でお給料関係、職員の手当関係が7230万余円、それから
収益事業会計の中で同じものが5873万余円。緊急雇用、先ほどお話がありましたけれども、これは実態があって今この時代に必要なものでありますけれども、それにしましても5890万余円。この中で、さっき御説明いただきました
緊急雇用事業については、その性格上、私は問題としないんでありますけれども、この人件費のかかっております実態を見ますと、先ほど冒頭で御説明がありました専務理事を加えて常勤職員23名中、1名は現職が出向ですね。
課長クラスが二、三年でということでした。そして、それを除きます22名中の17名が消防局のOBの方々、敬意を表して方々と申し上げますけれども、この団体にプロパーはたった5名しかいない。見ようによっては、この団体は消防局OBの、言葉悪いかもしれませんけれども、天下り先という性格が余りに強過ぎるんじゃないだろうか。
さっき答弁を聞いておりますと、消防局でやるよりもそっちの方がいいノウハウなので、そっちにお願いしているんだという話ですから、消防局を卒業してこの団体に行きますと、消防局OBの方々は技術も知識も向上するようにさっき聞こえたんでありますけれども、それはそれでいいかもしれませんけれども、ちょっと余りにもOBの数が多過ぎるというふうに思うときに、今日的な時代の感覚からいいますと余りそぐわないんじゃないかなと私は思って見てるんですけれども、この辺についてはいかがでしょうか。
46:
◯警防部長 協会においては、消防法に基づく技術講習や
応急手当講習など
消防防災分野の専門的な事業を主たる業務内容としておりますことから、当該知識、技能を有する人材を確保する必要があります。その際、当該分野の人材育成に係る特殊性、事業規模、コストなどを勘案しますと、消防職経験者などの有効活用が効果的、効率的な事業運営の点で必要となります。そのことから、これまでの組織体制は一定の妥当性を有するものと認識いたしております。
一方、
プロパー職員の育成やこれを通じた組織強化を図っていくことが長期的な観点から必要であると認識しているところでありまして、
プロパー職員と嘱託職員等の適切な配置とともに、市民の理解を得られる協会運営が確保されるよう、今後も指導に努めてまいりたいと考えております。
47:
◯大泉鉄之助委員 今の御答弁を聞いておりまして、
プロパー職員よりもやはり経験を有したOBの方々の方がこの協会において優秀な職員になっているという、こういう御説明だったと思います。もちろん、あすは我が身でございますから、この質問を
消防当局に質問し、
消防当局から御答弁いただくということに無理があるのかなと。こんなふうに私は思って聞いているわけでございますけれども、先ほど来、大変的を射た御答弁をいただいております予防課の渡辺課長さんは本庁から来られている方でありますから、この方は将来行くことはないかもしれません。それ以外の方々は多かれ少なかれこの17名の中にあるいはなるやもしれないお立場ですから、なかなか答弁しにくいというのはわかりますので、これ以上聞くのはやめておきましょう、お気の毒ですから。
しかし、現職が事務局長に出向しているという、先ほど来これ伺っておりますけれども、私はこれは、現職が行くならば、ほかの局もあわせてもっと広く人材を求めた形でこの法人というものをもっともっと育てていく、あるいは、今おっしゃったように
プロパー職員をもっともっと教育して立派なものにしていくということであるならば、そういったことも含めて、現職が出向しているというこの実態、そして頭の上には消防局長上がりがいるという、上がりがいるというのは言葉悪いかもしれませんけれども、経験者がいるという、この辺の組織のあり方、私はいかがなものかなとつくづくと思うんでありますけれども、これは、今一人でも多くの人員削減をしたいということで行革を担当し、4月以降も行革担当するかどうかわかりませんけれども、現在、総務局長はそのことを一生懸命、その任に当たっているわけですね。その立場からいうと、こういった実態のあり方というもの、それから、一人でも人員削減をしようとしているときに、現職を派遣するぐらいならば、それは協会にお任せをして、それ1人分人員削減をした方がいいんじゃないかというふうに……。人員削減400人を何とか達成し、さらに向こう2年間で200人を削減しようと頑張ってらっしゃいます人事当局の総務局長なんかから見ると、この辺の実態どんなふうに、お聞きになってどう思われます。
48: ◯総務局長 御案内のとおり、外郭団体は公益目的がございまして設立されております。それは仙台市の事業と、それに一体的になって活動した方がいいというふうなことでの外郭団体の設立ということが基本でございますが、今日置かれておりますのは、設立当時の外郭団体の位置づけと、それから、やはりいろんな環境が変わってきておりまして、例えば指定管理者制度などでも、極端な例といいますか、端的な例でございますが、そういう状況から見てまいりますと、やはりこれまでのあり方とは違った大きな見直しが必要だろうというふうな観点で私どもも今それをやっておりますが、一方では、専門的な知識といいますか、長年その職員として経験してきた職員がOBとしてその外郭団体で活躍するということについては、それは効率面それから経費の面からいっても大変メリットがあるということでございます。
それから、現職の派遣につきましては、やはり職業に対するといいますか、職務に対する知識がやはり求められておりますし、それが仙台市と一体となった形での対応という、そういう連携も必要でございますので、そのことについては今後ともその必要性に応じてということで考えておりますけれども、しかしながら、やはりプロパーの育成とか、それから置かれている外郭団体の状況で、これは今後、
公益事業が一つではございますが、そのほかにも関連事業をしてございますので、そういう観点の中で現職職員を派遣することが適当かどうか、これはこれまで以上に厳しく精査をしながら対応していくべきものと、このように考えてございます。
49:
◯大泉鉄之助委員 総務局長の御答弁、ぜひそんな形で精査をしていっていただきたいと思います。
今までいろいろと伺わせていただきましたけれども、今後の協会の組織のあり方や業務のあり方、あるいは事業展開のあり方などにつきまして、この際、議会で初めてこうして話題になり質疑の対象になったということを踏まえて、
消防当局でこの協会の今後についてどんなふうな御所見をお持ちになっているか、伺っておきたいと思います。
50: ◯消防局長 宮城県沖地震の発生の確率高まっている中で、その設立趣旨にかんがみますと、我々にとってもこの協会の果たすべき役割はますます大きなものになってきていると認識をしているところでございます。また、防災に関する
市民ニーズの多様化など協会を取り巻く社会的情勢の変化に的確に対応していくことも非常に重要なことであると考えております。このような観点から、協会としてあるべき組織、業務、あるいは事業のあり方について検討を行いまして、必要な点については改善が図られるべきというふうに認識をしております。委員御指摘の点を踏まえまして、公益法人として適正な事業運営が図られますよう、今後とも育成、指導に努めてまいりたいと考えております。
51:
◯大泉鉄之助委員 冒頭申しましたように、この協会の名前が議会で答弁の中に名称として出てきてはおりますけれども、論議の対象になったり、あるいは質疑として取り交わされたことがなかったわけで、今回初めて私はこの協会についてるる伺わせていただきました。ぜひ
消防当局それからその他の部局におきましても、議会がこの協会の存在に関心を持っているということ、このことをぜひ御記憶にとどめていただきますようにお願いをいたしまして、議事進行に協力して、委員長、私はここで閉じたいと思います。ありがとうございました。
52: ◯委員長 次に、公明党から発言予定の方は、質疑席にお着きください。
〔鈴木広康委員、質疑席に着席〕
53: ◯委員長 発言を願います。
54: ◯鈴木広康委員 私からは、消防費に関連をいたしまして、救急ステーションの件、そしてまたメディカルコントロールの件、そしてまたドクターカー、ドクターヘリということも含めまして順次質問をさせていただきたいと思います。
救急救命とともに医師が同乗するいわゆるドクターカーの導入が今後されていくわけでございますけれども、その導入にあわせて今月救急ステーションが開所されるわけでございますが、この救急ステーションの機能の持っているあり方、建物につきましてお伺いいたします。
55: ◯救急課長 救急ステーションは三つの機能を有しておりまして、1点目は、ドクターカーを運用することによる高度な救命効果と救急隊員の教育効果が高められること。2点目は、事後検証、症例検討会、救急隊員の教育研修など、いわゆる間接的メディカルコントロールシステムとしての拠点施設であること。3点目は、救急隊を一体配置することにより市中心部の救急体制が強化されるということであります。
56: ◯鈴木広康委員 メディカルコントロールの間接的拠点としながら救急ステーションを運営していくということになるかと思うんですけれども、このメディカルコントロール、仙台市におきましても2003年から本格的に導入されているということをお伺いしておりますけれども、メディカルコントロールにおきまして、指示または指導、助言、病院の実習など、事後検証も含めてでございますが、実施状況はどのようになっているのかお伺いいたします。
57: ◯救急課長 2003年度は、指示517件、指導、助言77件、事後検証は919件でございます。また、2004年4月から10月までは、指示211件、指導、助言は22件、事後検証427件となっております。病院実習につきましては、2003年度36名、2004年度40名の救急救命士がそれぞれ修了しております。
58: ◯鈴木広康委員 このメディカルコントロールの導入により、今のような事柄、多数ございますけれども、効果はどのようなことがあったのかお伺いいたします。
59: ◯救急課長 心肺停止者の1カ月生存者数について比較をしますと、導入前の平成14年度は心肺停止者663名に対しまして1カ月の生存7名、導入初年度の平成15年度は656名に対しまして18名、平成16年度は4月から12月までの速報値となりますが、455名に対しまして34名となっております。また、心肺停止者に対します1カ月生存者の割合は、平成14年度1.1%、平成15年度2.7%、平成16年度は4月から12月までとなりますが、7.5%と年々増加しており、メディカルコントロールの導入効果が顕著にあらわれているという状況でございます。
60: ◯鈴木広康委員 2003年から導入されましたメディカルコントロールの効果が今の心肺停止の生存率を含めてもかなりアップをして、成果が出ているというふうに思うんでありますけれども、救急隊員の方が心肺停止したらすぐに措置をするのが一番大事なわけで、救急隊員の方が現地に到達する時間というのが仙台市内におきまして平均的にどのくらいの時間を要して行かれているのかお伺いいたします。
61: ◯救急課長 平成15年は6分30秒となっております。
62: ◯鈴木広康委員 各都市を見た場合に、もう少し早く行かれている都市もあると思うんですけれども、今回、救急ステーションの中でドクターカーそしてまた救急車も装備されるということでございますので、もう少し今後短い時間で現地に到着ができるのかなというふうにも期待するところでありますけれども、メディカルコントロールを導入されて、さまざまな効果、先ほどの生存率の部分でも生存率が上がったということでございますけれども、これら導入されて2年間余りの中で、メディカルコントロール導入されての課題とかも浮き彫りになってきたのかなというふうに思うんですが、それらの課題はどのようなものがあるのかお聞きいたします。
63: ◯救急課長 救急救命士を初めとする救急隊員のさらなるレベルアップを図っていく必要があると考えておりまして、その方策としまして、救急救命士の処置範囲拡大に伴う気管挿管や薬剤投与を行うことができる救急救命士の養成や、そして救急隊員教育の拠点施設としての救急ステーションを十分に活用することが課題であると考えております。
64: ◯鈴木広康委員 4月から導入されますドクターカーでございますけれども、救急ステーションを軸にしながら、拠点にしながら運用されていくわけでございますが、先ほどメディカルコントロールを導入されての課題の中でも、いわゆる医療行為というか、まだ医療行為という部分はできないかもしれませんが、救急隊員、救急救命士の方ができる範囲という部分で、今後必要な部分の研修も必要だろうということでございましたけれども、ドクターカーが運用されることによりまして、さまざまな医療行為がドクターカーの中で可能になると思います。どのような医療行為が可能になるのかお伺いいたします。
65: ◯救急課長 緊急薬剤の投与、ドクターカーに積載されますマニュアル機能付の除細動器による除細動及び気管挿管などの医療行為が可能となります。
66: ◯鈴木広康委員 そうなりますと、当然救急救命士の方も同乗しているわけでございますので、そのような医療行為の補助役であるとか、または実際のドクターカーの中での実地研修というような形になるのかもしれませんけれども、そういった部分の効果もあるかと思っておりますけれども、その点についてお伺いいたします。
67: ◯救急課長 医師と救急救命士がドクターカーで出動することによりまして、院外医療システムとしての直接的な救命効果とドクターカーでの臨床実習による救急救命士の高い教育効果が得られるものと期待をしております。
68: ◯鈴木広康委員 ドクターカーが出動する際の基準というのは何かあるのかお伺いいたします。
69: ◯救急課長 ドクターカーの出動基準でございますけれども、目撃のある心肺機能停止傷病者で医師の救命治療が必要な傷病者というふうになっております。
70: ◯鈴木広康委員 今回初めて県内におきましてもドクターカーが導入されるわけでございますので、試行時段階での目撃のある心肺停止傷病者の方々の救命治療が必要とされる事案ということでされているわけでございますけれども、今後ドクターカーについては消防署所管の中でやるというふうな中においては、病院ではドクターカーという形で運用されているところがございますけれども、消防署として消防としてやるのは初めてでございますが、試行時としては心肺停止傷病者ということでございますが、今後それをもう少し拡大もしながら、重患の方にはドクターカーが行って、その同乗している医師がしっかりと治療をしてやる意味で生存率を上げていくということも今後の中でぜひとも必要なのではないかなと思っておるんですが、その点についてどのようにお考えなのかお伺いいたします。
71: ◯救急課長 試行段階における軽傷なども含めまして、その範囲について検討してまいりたいと思っております。
72: ◯鈴木広康委員 車内での処置をする際に、お医者さんが乗りますので、お医者さんの指示に救急救命士の方も従って一緒に行動していけばよろしいと思うんですけれども、それらの対応をする上で、マニュアルであるとか、これからの準備かもしれませんが、事前の研修とかはあるのかどうかお伺いいたします。
73: ◯救急課長 これまでも救急のそれぞれの事案につきまして、それぞれのマニュアルを活用しまして一般の救急活動に適応しているところでございます。このドクターカーの導入につきましても、それらのマニュアルを準用しながら研修してまいりたいと思っております。
74: ◯鈴木広康委員 これまでも救急救命士の方が行動されてきたマニュアル等がございますので、それらを順次活用しながらということでございますが、ドクターカーにおいては一刻を争う患者さんの方々が乗っているわけでございます。その一刻を争う患者さんのもとにお医者さんが一緒に乗るということは、生存率を上げていくことも当然でございますので、その研修という部分では、事前の打ち合わせというか、こういうときにはこういう行動をしますよという部分までしっかりと打ち合わせをした中で導入にこぎつけていただければなと思いますので、どうかよろしくお願いしたいと思うと同時に、御期待をするところでございます。
次に、ドクターヘリという部分でちょっとお伺いしたいと思うんですけれども、宮城県沖地震が発生することを想定した際に、道路が寸断される場合が考えられると思います。救援、救出にはヘリコプターが大変に有効であると思うんですけれども、新潟県の中越地震において、本市から消防ヘリコプターが救援活動として派遣をされているとお聞きしております。その際の救援活動はどのようなことをしたのかお伺いいたします。
75: ◯警防課長 新潟県中越地震に派遣された本市の消防ヘリコプターの活動についてでございますが、本市は新潟県外からの緊急消防応援隊を指揮する任務でありましたことから、上空からの情報収集、ヘリコプターテレビ電送システムによる官邸等への被害映像の電送業務を主に行いましたほか、陸上隊や
消防防災航空隊への指揮、支援活動を実施したところでございます。
76: ◯鈴木広康委員 大変に有効な活動を新潟中越地震でされたと思うんですけれども、本市に設置しております消防ヘリでございますけれども、消防ヘリにおきまして運用という部分でこれまでもやられていたかと思うんですが、けがをされた方々の病院への搬送は可能なのか。そしてまた、それらをする場合に、空の業務でございますので運用上の許可とかは必要になるのかお伺いいたします。
77: ◯救急課長 ヘリコプターを用いて救急業務を行うことは消防法令で規定されておりますので、消防ヘリコプターでけが人を病院に搬送することは可能となっております。
78: ◯鈴木広康委員 今回、消防ヘリがもう1機装備をされるわけでございます。2機体制になることで大変に大きな期待、そしてまた災害時の対応も期待できるわけでありますし、その有効的な活用をする上でどのようなことを考えていらっしゃるのかお伺いいたします。
79: ◯消防局管理課長 消防ヘリコプター2機体制の効果についてでございますが、消防ヘリコプターは点検整備等により年間40日から100日程度の運航不能期間がございましたが、2機体制によりその空白期間が解消できるとともに、夜間の宮城県との隔日交代運航から本市単独で24時間運航を確保し、安定的な運航体制を確保できることになります。
また、2機による有効活用につきましては、通常時は常時1機での運用でございますけれども、大規模災害時には同時2機の運航を行いまして、複数の任務を同時に行うなど災害による被害の軽減を図るために効果的な運用を行うこととしております。
80: ◯鈴木広康委員 全国でもドクターヘリが現在配備をされているところがございますけれども、全国の状況を見た場合に、ドクターヘリの配備状況についてお伺いいたします。
81: ◯救急課長 厚生労働省が推進しておりますドクターヘリの導入促進事業によりまして、七つの県の救命救急センターの方に導入していると伺っております。
82: ◯鈴木広康委員 まだ全国でも七つの救急救命センターに導入でございます。これは広域的な部分での災害に備えて導入を厚生労働省も含めてやっているわけでございますが、維持費がかなりかかるということで、なかなか単独の県または市ということでは難しい事業でございますけれども、このドクターヘリの有効性はどのようなものがあるのかお伺いいたします。
83: ◯救急課長 ヘリコプターの機動性によりまして搬送時間が短縮できますとともに、
救急医療に精通しました医師が救急現場から直ちに救命治療を開始しまして、高度な
救急医療機関に至るまでに連続的に必要な治療を行うことができますので、重篤患者の救命率や社会復帰率が向上するというふうな効果があると伺っております。
84: ◯鈴木広康委員 それでは、先ほど事業としてはなかなか難しいというお話もさせていただきましたけれども、今回ドクターカーを本市では導入をすると。そういう部分で、今後発生すると言われております宮城県沖地震を考えたときに、今後ドクターヘリの導入ということも考えていらっしゃるのかお伺いいたします。
155: ◯佐竹久美子委員 私からは、学校体育振興に要する経費に関連して伺ってまいります。
ちょうど今、卒業式の時期でございまして、小学校卒業生へのメッセージとして、中学に入ったら勉強、部活動に頑張ってくださいというのがほとんど定番になっているかと思います。中学校に入学する生徒にとって関心が大きく、楽しみにしているのが部活動であると思っております。
私も部活動については、青年前期にある中学生にとって、共通の目標に向かって切磋琢磨し友情をはぐくみ、すばらしい思い出をつくれる活動であると思っておりますので、部活動の中で今回は運動部活動についての考えをお聞きいたしてまいりたい思います。
初めに、運動部活動の意義についてはどう認識していらっしゃるのかお聞かせ願います。
156: ◯教育長 運動部活動につきましては、運動の楽しさあるいは喜びを味わったり互いに協力をし合って友情を深めることによりまして、学校生活を豊かにするものというふうに認識いたしてございます。また、体力の向上や健康の保持増進におきましても極めて意義のあるものでございまして、生徒の生きる力の育成にも大きな役割を果たす活動であると考えているところでございます。
157: ◯佐竹久美子委員 今御答弁いただいたように、部活動に期待される要素はたくさんありますし、青年前期のこの時期に培われるべき必須条件の基盤を形成していくものであると思っておりますが、近年は少子化に伴いましていろいろと問題が出てきていると伺っております。私も、所属生徒数の減少、休部や廃部による部活動数の減少とか、希望の部活動ができないこととか、顧問が多忙によりなかなか部活動の指導に当たれないといったことが起こってきていると聞いておりますが、仙台市の運動部活動の現状について、生徒数と運動部員所属数、設置部数の推移についてはどのようになっているのかお伺いいたします。
158: ◯健康教育課長 平成11年度と16年度の比較になりますが、中学校の運動部の部員数は2万2039人から2万913人に減少し、約5.1%の減となっております。一方で生徒数そのものも3万1420人から2万7213人に減少し、約13.3%の減となっております。また、設置されている部の数は1,071部から1,036に若干減少しております。
159: ◯佐竹久美子委員 こういった減少傾向の中で、仙台市の学校当たりの運動部設置数の平均は平成16年度で15.12ということで、他の政令市、札幌、横浜、北九州の8.幾らと比較しますと決して少なくはないわけですけれども、部活動の学校教育の中で果たす大きな役割を考えますと、少子化による減少傾向によって部活動の停滞が見られ、学校全体の活力の低下につながっていることが懸念されます。減少傾向の中で起こってきている問題について、教育委員会としてはどのような対応を行ってきたのかお伺いいたします。
160: ◯健康教育課長 部活動には顧問教師の高齢化や専門的な技術指導力の不足などの問題もございます。その対策として、望ましい部活動のあり方や部活動指導ハンドブックを発行し、顧問教師を支援する外部指導者の派遣事業を実施しております。また、入学する学校に希望する部活動がない場合には指定学校の変更や、部員が不足している学校が他校と合同で大会に出られるようにするなどの措置をとっております。
161: ◯佐竹久美子委員 たくさんの対応の例を聞かせていただきましたが、その対応策の一つとしての顧問教師の支援をするための外部の指導者の派遣について伺ってまいります。
まず、生徒数の減少により、部員数の減少、とりわけ新規採用教員数の減少につながり、運動部活動にかかわる若手教員が不足してきていることや、教師が専門性が求められる部活動の指導ができなくなってきている実態があると伺っております。
14年度調査で、専門的指導が可能な顧問教師は男子で64%、女子で46%、そして全顧問教師の15%が指導に当たっての困難を感じているという調査結果があるようでございます。私は、学校教育での部活動においては専門的技術を教えたり知識を伝えることだけが求められているものではありませんし、役割分担を明確にして、外部指導者との連携を上手にとりながら、より充実した部活動にしていくことが求められていると思いますが、外部指導者派遣事業の実績についてお聞かせ願います。
162: ◯健康教育課長 16年度では国の緊急地域雇用創出特別対策事業による部活動外部指導者派遣事業で142名、大学との連携による学生ボランティアで11名、県の部活動外部指導者派遣事業で41名、一般ボランティアで15名、計209名を派遣しております。
163: ◯佐竹久美子委員 文科省の外部指導者派遣事業とか厚労省の緊急地域雇用創出特別対策事業、さまざまな派遣事業として209名として進めてきたようですし、派遣のようですけれども、派遣の要請というのは年々増しているということがわかりましたが、残念ながら16年度でこの事業が打ち切られてしまうと伺っております。国からのを含めて4300万円が打ち切られ、平成17年度以後の支援はどうなっていくのかお伺いいたします。
164: ◯健康教育課長 17年度は本市独自予算で100名の外部指導者の派遣を実施する予定でございます。18年度からはボランティア派遣に移行させたいと考えております。
165: ◯佐竹久美子委員 本市のアンケート結果によると、外部指導者の活用については、中学校では約90%が、活用する方がよいまたは活用してもよいと答えておるようですし、外部指導者活用によって顧問教師の専門的知識や技能指導法の研修にもなるし、複数指導による事故防止にもつながるという考えを教育委員会でもしているようでございます。平成18年度からはボランティアによる派遣になるようですけれども、私は学校支援の事業として教育委員会の考え方を十分に理解していただいた上で、ニーズに対応できるくらいの数を発掘、登録していくことは大変難しいことと受けとめておりますが、いかがお考えになっておりますか。
166: ◯健康教育課長 17年度におきましては、学生ボランティアの協力大学の拡大や一般ボランティアの人材バンク登録などを進めまして、できるだけ多くの人材を確保できるよう、さまざまな努力を重ねてまいりたいと考えております。
167: ◯佐竹久美子委員 子供たちにとっての中学3年間というのは短いですし、部活動は人格形成や仲間づくりの大切な場です。責任を持って1年、1年を最良の教育環境の中で育ててあげなければならないと思っております。対応がおくれることでその1年を取り戻すことが子供たちにとってはできないわけでございますから、しっかりそのことを踏まえていただきたいと思っております。
17年度はそういった形でソフトランディングという意味合いを持って626万で事業展開がなされるようですけれども、学校中心から今後さらに必要性が増してくる地域との連携ということの深さが問われる形態にますます移行していく大事な時期だとこの1年を考えております。17年度の部活動外部指導者派遣事業に対しての取り組みは大変大きな意味合いを持ってくると考えておりますので、もう少し踏み込んでお答えをちょうだいしたいと思います。
168: ◯教育長 部活動に関しますさまざまな課題、私ども、ただいま汗をかきながら解決に向けて努力しているところでございます。御指摘ございました指導者の面も同様でございます。現在は大学との連携を深めながら、直接大学生とお話をしたり民間の方々に直接お願いしたりしてございまして、この数を少しずつでも多くふやしてまいりたいと考えてございます。
169: ◯佐竹久美子委員 何度も申しておりますが、部活動の果たす役割は大変重要であると考えておりますし、生徒にはやりたい部活動を精いっぱいさせてやりたいと願っておりますものですから、生徒数の減少や学校の事情によって希望する部活動がない中学校が今後もふえていく傾向にあると思っておりますので、在校生や入学してくる生徒の希望が実現できるような部活動の設置、保護者や地域の特性を生かした部活動のあり方が強く求められるだろうし、そのようにしていくことが大切だと感じておりますが、教育委員会の考え方をお聞かせください。
170: ◯健康教育課長 委員御指摘のように、充実した学校生活を送る上で部活動の役割は大きいものと認識しております。地域の特性や生徒、保護者の意向を踏まえながら、学校の実情に応じて部活動を展開していくことが肝要であろうと考えております。
171: ◯佐竹久美子委員 教育委員会の見解として部活動の望ましいあり方について今お伺いしたわけですけれども、ぜひ熱意を持って取り組んでいっていただきたいと思います。
最後の質疑として教育長にお伺いいたしますけれども、部活動が抱えているさまざまな問題は、この解決が非常に難しいことは十分私もわかっておりますが、部活動の設置に対して学校と保護者の間で十分な理解が得られないケースがありまして、その内容として一番の問題点が顧問体制のことでした。それで私はきょう外部指導者の派遣事業についての質疑を行ってきたわけですけれども、こういったケースばかりではなく、学校を運営していく上で、生徒の学校生活に関することについては、生徒や保護者、地域の皆さんの声をよく聞き、納得いくまで何度も話し合いを持ち、お互いが理解し合うことで生徒が夢と希望を持って学校生活が送れるように努めなければならないと。こういったことを痛感しておりますので、教育長に取り組みの姿勢をお伺いいたしまして質問といたします。
172: ◯教育長 中学校時代と申しますのは心身ともに発達の著しい時期でございまして、運動部活動をすることによりまして、さまざまな困難を乗り越える力、あるいは友達を大切にする力、あるいは対外試合などを通しまして自分の学校と他の学校の差なども勉強しながら部活動に励むといった、これから生きる上でも大変大切なものを見つける有効な手段であるというふうに認識しております。
ただいま御指摘にもございましたように、部活動のあり方につきましては、生徒はもちろん、保護者の意見も十分に私ども参考にさせていただきながら、でき得る限り子供たちがやりたい部活を精いっぱい行っていただいて、学校生活を楽しんでいただくというふうに努力してまいりたいと考えてございます。
173: ◯委員長 発言を願います。
174: ◯伊藤新治郎委員 本委員会もいよいよ第9款を迎えるに当たり終盤に入りました。大変長丁場で、委員の皆さんあるいは当局の皆さん、お疲れでしょうけれども、もうしばらくでありますので頑張りましょう。
まず初めに、私からは、教育費中の教育指導費について何点かお尋ねをしていきたいと思うんでありますけれども、その前に確認をちょっとさせていただきますけれども、学習指導要領が1990年、平成2年ですね、4月の新学期から日の丸、君が代を国旗、国歌として掲揚、斉唱する指導を徹底するよう図られてから既に15年を経たわけでありますけれども、現在、本市、いわゆる市立学校、小学校が123ですか、中学校が63、高校が6、それから養護学校が1あったでしょうか、それから幼稚園が三つということで、トータル196市立学校があるわけでありますけれど、ここで君が代、国旗のいわゆる掲揚、君が代の斉唱はどうなっているか、ちょっと確認をさせていただきます。
175: ◯教育長 学習指導要領に基づきまして、卒業式、入学式におきましては、市立のすべての学校において国旗を掲揚し、国歌を斉唱しているところでございます。
176: ◯伊藤新治郎委員 このことについてはもちろん議論するつもりはありません。今お聞きした全校そうなっているということでありますから、大変結構だと思います。なにはともあれ、私は君が代を歌えない子供もあるやに仄聞によってお聞きをしておったものですから、ちょっとそういう意味で確認をさせていただいたわけでありますけれども、まさに君が代は戦争の歌ではありません。本当に天皇を中心としたこの日本という国が長く続くことを願う平和の歌であるということをまず申し上げておきたいと、こんなふうに思います。
それでは、先般、大阪寝屋川市の少年が母校の小学校に侵入、案内に立った先生を含め3人を殺傷するという身も凍るような考えられない事件が発生しました。事件後この少年は、報道によると、何でやったのかわからないと供述していると聞いております。
一方、本市に目を向けますと、世間を騒がせてやろうと母校の中学校にインターネットの掲示板を通して生徒の殺害を予告した事件があったことも記憶に新しいところであります。新聞やテレビをにぎわせているこのような凶悪犯罪、社会問題視される事件の数々には目を覆うものがあります。しかしながら、これらの事件はある日突然起きるものではないんだろうと思います。他人の迷惑を考えずに電車の中で大声で携帯電話をしたり物を食べていたりする若者、通行人などを構わずに自転車を歩道に駐輪させる若者、はたまた駐輪してある自転車を盗んで乗り回す若者、重大事件の背景には多かれ少なかれこのような倫理観や社会性が不足し自立できない若者の存在があるものだと思っております。
こういうような若者を見ていると、我々が人間として最低限守らなければならない社会規範というルールが次第になくなりつつあるのではないかと憂慮するのは、私一人ではないだろうと思います。他人が見ていようがいまいが、社会の中でやってはいけないことは決してやらない、善悪の判断をはっきりつける、そういった規範意識が社会や家庭の中で次第に希薄化しているのではないでしょうか。まことに危惧すべき時代であります。このことはひとり教育の問題とばかりは言えないことは認識しておりますが、このような悲憤慷慨について教育長はどのように認識されておるかお伺いをさせていただきます。
177: ◯教育長 科学技術等が急激な進歩いたしておりますことに反しまして、子供たちの社会を取り巻く環境、これは少子化あるいは核家族化などに伴いまして人間関係の希薄化あるいは地域や家庭の教育力の低下等を生み出しておりまして、社会全体のモラルの低下などもございまして、現在は子供にとりましてもさまざまな問題状況が周りにあるなというふうに認識しているところでございます。
そうした中で、健やかに育っている子供もいる一方で、問題行動や非行の低年齢化が進んでおりますことに対しましては、私どもといたしましても大変憂慮いたしているところでございます。
178: ◯伊藤新治郎委員 今教育長は、少子化や核家族化という中で地域社会における人間関係の希薄化あるいは地域や家庭の教育力の低下、これらを今話されましたけれども、まさにそういうことがいろいろと絡まり合ってこういう要因になっているのかなと思うわけであります。
そこで、現代社会は確かに物質的には豊かになりましたが、心の豊かさは手の届かないはるか向こうにあります。私たちが子供のときには手に入れることさえかなわなかったものが簡単に手に入る時代です。このような社会に生きる子供にとって、自己を振り返り見詰める機会が少ないのが実情だろうと思います。そのため、今ある自分は自分ひとりで大きくなってきたと勘違いして、他者に対する感謝の念を持つことさえ喪失している若者がふえてきていると感じておるわけですけれども、このことこそが、先人に学ぶ姿勢、親や先生を敬う感情、長幼の序を重んじ年長者の意見を尊重する態度など、古きよき時代には当たり前であった伝統そのものを必要と思わない若者をつくり上げているのではないでしょうか。目には見えないけれども、日本人として心の底辺に流れる伝統文化や先人が培ってきた歴史が軽視されているのではないかと憂えるところであります。
私は、代々受け継がれ世代を超えて大切に守ってきた目に見えないたすきを確実に次世代へ渡さなければならない。この国の未来を担う子供たちに授業の中で、それぞれの地域において守り伝えられてきた個性豊かな祭礼行事、伝統芸能など古きよき時代から引き継がれる伝統文化に触れさせることは教育的にも大いに価値のあることと考えますが、このことについての考えをお示しください。
179: ◯教育指導課長 国際社会で信頼される日本人となるためには、何よりもまず自分の生まれ育ったふるさとに誇りと愛着を持ち、自分が地域の一員であるというアイデンティティーを持てるようになることが大切です。
本市では、例えば福岡小学校の鹿踊り、東六郷小学校の黒潮太鼓、加茂中学校の加茂綱村太鼓、秋保中学校の田植え踊りなど、地域の方々に指導を受けながら伝統文化について地道に実践している学校もございます。今後も伝統文化に触れ合う機会をふやしていけるよう努めてまいりたいと存じます。
180: ◯伊藤新治郎委員 今幾つかの学校を挙げて、こういうことをやっているということお話ありましたけれども、まさに先ほど申し上げた市立196校の中の本当のごく一部だということであります。どうかこれからもしっかりとそういうことを根づかせていく教育をしてもらいたいなと思っております。
また、身近な不正を許さないといった正義感や公正を重んじる心、弱いもの、小さいものを優しくいたわるとともに、人権を尊重する心などの基本的な倫理観、他人を思いやる心や社会貢献の精神などは、さきに述べた事例にも見られるとおり、現代に生きる若者が必ずしも身につけているとは言えないものではないでしょうか。これら人間性や社会性をはぐくむために道徳教育が最も重要となってまいります。それが学校現場においてどう生かされているのか。生かされているとすれば、どのような実が上がっているのかお示しを願います。
181: ◯教育指導課長 道徳教育の推進に当たりましては、地域、家庭や大学などとの連携を重視して、公開授業や道徳フォーラムを開催し、指導のあり方を探りながら子供たちの人間性や社会性の向上に努めてきたところであります。
学校では、これらのことをもとに、地域清掃活動や老人ホームなどの福祉施設でのボランティア活動などを通しまして、人に対する思いやりや互いを尊重する心がはぐくまれてきていると認識しております。
182: ◯伊藤新治郎委員 はぐくまれてきていると思いますということでありますけれども、これもなかなかどうも、もう少し力を注がなけりゃならんのかなと思っております。
ところで、我が国の伝統文化や歴史に思いをはせたとき、個人の権利も長い歴史の中でつくられてきた文化の一つであろうと思います。戦後の我が国は、民主主義と自由主義社会を目指して歩んできたことは論をまたないところであります。しかしながら、若者が訴える権利を見聞きしたときに、まだまだ我が国は十分に成熟した社会になってはいないように思ってなりません。
つまり、現在の我が国では、権利と義務、自由と責任があいまいで、それぞれの立場で都合のよい解釈が特に若者の間でなされることが多いと感じるのは私一人ではないんじゃないのかと思います。個人が周りの人々や社会に対して権利を主張すればするほど、逆に自分が果たすべき義務が大きくなることは当然のことであります。しかしながら、今の若者は自由だけ欲しがります。権利ばかりを主張します。自由には責任が伴い、権利には義務を伴うことをもっとしっかり学校で教えるべきではないかと思いますが、いかがでしょうか、お答え願います。
183: ◯教育指導課長 学校では、社会科や道徳の時間、学級活動などにおきまして、互いの権利を尊重するとともに社会の中で生きる人間としての義務や責任を果たすことの大切さを、発達段階に応じ身近な題材を取り上げながら指導しているところでございます。このような指導を通じまして子供たちに権利と義務の正しい認識がバランスよくはぐくまれますよう、引き続き適切な指導に努めてまいりたいと思います。
184: ◯伊藤新治郎委員 先ほどから戦災復興の中で戦争の悲惨さ云々というようなことありました。私は、これも後でちょっとお話をしようと思っておりましたけれども、例えば仙台の戦災、昭和20年7月9日未明から10日にかけての、私、この目で見ている張本人なんです。本当に戦争の悲惨さは、私は多分後ろの委員の皆さんもあのことをしっかりと自分の目で確かめている人は数少ないだろうと思います。そういう中で、私は断固として戦争など起こしてはならない、その気持ちで、だからこそしっかりと正しい道徳教育を根づかせなければならないんだと、こういうことを訴えておるわけであります。
ややもすると、道徳教育云々というと、それ軍国主義復活とか、全く履き違いのことが出てくるわけでありますけれども、私はそうじゃなくて、そういう悲惨な、自分で確かめているがゆえに、これから子供や孫にそんな悲惨なことをさせてはならない、未来永劫の平和を願うがゆえに、あえてこのことを申し上げておるわけであります。
思い返せば、本年も日本各地で成人式が荒れたことは記憶に新しいところであります。祝辞を述べる市長にクラッカーを発射、1升瓶を持ち込んで騒ぐグループの様子がテレビなどで報じられております。このような人々の気持ちを踏みにじる行為は断じて許されるわけがないにもかかわらず、友達が羽目を外し乱暴を振るってもとめようともせず、薄ら笑いを浮かべて見守るだけの寒々とした若者気質に我が目を疑ったのは、これも私一人ではないだろうと思います。これも、郷土や国を愛する気持ちの上に成り立つ公徳心を軽んじ、権利や自由を過度に強調して、必要以外に子供に迎合し、また行き過ぎた個人主義で国家観さえ忘れ去ってしまう人間を育成してきた戦後教育のツケであると断ぜざるを得ないのであります。
今、我が国は時代の転換期に差しかかっていると言われ、社会情勢はこれまで経験したことのないほど変化しています。その時代の流れの中で、私たち自身の意識や価値観も生活環境の快適さや個性、心の触れ合い、豊かさを求める方向へと変化しております。このような個性豊かで活力に満ちた社会を考えたときの教育のあるべき姿として、どんな子供を育てていこうとしているのか、先ほど道徳教育についてお話ししましたのと重ねてお伺いをさせていただきます。
185: ◯教育長 仙台においても成人式はかつて大変だったわけでございますけれども、最近は青少年みずからが成人式を構築いたしまして、みずからのための成人式を行っているところでございます。
さて、子供たちでございますけれども、難局に遭ったときにそのハードルを乗り越える力、挫折に弱い子供が少し多いような感じがいたしますので、これらに対してのたくましい心と体を身につけさせる、そして、やはり優しさと思いやりのある子供をはぐくむことが大切であると認識いたしているところでございまして、これからもこれらの子供の育成に鋭意努力してまいる所存でございます。
186: ◯伊藤新治郎委員 どうかしっかりと取り組んでいただきますことをお願い申し上げます。
冒頭にも申し上げました大阪府寝屋川市の小学校で起きた教職員殺傷事件は、その深刻さよりも、またかの考えを多くの国民に抱かせたのではないでしょうか。学校のセキュリティーに目が向いているが、それよりも人間そのものの倫理規範やあり方のセキュリティーが本来問われるべきではないでしょうか。しかし、そこにはなかなかメスは入らないし対策も講じられない。そこに横たわる本質の問題は何か、それを今この国の教育機能に克服できる道を歩んでいるだろうかということであります。そこを課題としていかなくてはならないはずであると思うが、子供は将来この日本を担っていく存在です。子供たちがこの日本という国を自分の国として支えていく自覚をはぐくむことこそ公民教科書の目的ではないかと思うのであります。
国家の構成要素は、言うまでもなく国民と領土と主権です。私から見るところ、公民教科書はバランスに欠けているのではないかという気がしております。前述いたしました人権とか権利とか、こんなに大事なことはありませんけれども、同時に、再度申し上げますけれども、義務や責任について強く教えていくべきだろうと思うのであります。
草莽崛起、官ではなく民間にあって人を愛し国を愛して一生懸命打ち込む、そんな草むらの志士たちが世の中を変えてゆく。この奮い立つような言葉、明治維新の志士たちを生み育てた明治維新、私、歴史の中での人物の敬愛をしている一人の吉田松陰先生の教えであります。今こそ本当にこの国を担う子供たちにしっかりと正しい教育をしていかなければならないと思っております。このことについて再度、教育長、ひとつお答えをお願いしたいと思います。
187: ◯教育長 吉田松陰先生の例を取り上げましてのお話でございました。私も大好きな先生でございますが、やはり子供たちにとっても、やるべきときはやる、やっていけないことはいけないんだよということを発達段階に応じまして、特に小さいときからしっかりと教え込むべきことは教え込む。ある年齢に達しましたらば、その発達段階に応じて、一緒に考えるけれども、結果はあなたが選択しなさい、それでだめであれば大人が指導の手を加える。こういった段階の過程を踏まえて立派な大人を育ててまいりたいと考えている次第でございます。
188: ◯伊藤新治郎委員 しっかりとお願いをしておきます。
それで、市長に最後にちょっとお伺いいたしますので御配慮お願い申し上げます。
今いろいろと申し上げてまいりましたけれども、市長にお伺いをさせていただきますけれども、私自身、市長の施政方針要旨、十数回にわたって見させていただいております。ことしも去る2月17日のときに拝聴いたしました。今も見ておりますけれども、大変本当に感銘をいたしております。そういう中で、特に私は、藤井市長、本当に市長になられて10年を超えた中で、粒々辛苦、今日、本当にしてきたことが、本市のまちづくり、それなりに形づいてきているのではないのかなと、私は市長に対して本当に正直、深甚なる敬意を表している一人でございます。
そういう中で、今とにかく最も大事な、市長は大変教育、文学に造詣の深い市長であります。そういう中で、今申し上げたような子供の教育、特にことしの施政方針の中にもうたってありますけれども、私はこのことは必ずしも1年2年では決してできることではない、長いスパンを持ってしっかりと取り組む中でそのような方向に向くんだろうと、こんな気持ちを持っておりますけれども、市長におかれましては、あと4年数カ月の中でこれらのことをしっかりとひとつ立ち上げていただきますことをお願い申し上げまして、私のお尋ねといたします。市長、よろしくお願い申し上げます。
189: ◯市長 感慨深いお言葉をちょうだいいたしました。重く受けとめておきたいと思います。どうもありがとうございました。
190: ◯委員長 発言を願います。
191: ◯渡辺芳雄委員 私は教育の問題について質問させていただきたいと思います。
教育行政のよしあしが国の運命を決めると、また仙台市もそのとおりだと、こんなふうに思います。最近、ゆとりある教育などが叫ばれまして、いろいろと国会でも、そして他県でも他市でも議論のされているところでございますけれども、仙台市も仙台まなびの杜21を作成いたし、今日まで教育行政を進めてきたわけでありますけれども、その中でもるるビジョンを掲げ、さらに三つの柱を掲げ、学力をはぐくむ、そして学ぶ機会を広げる、さらには学ぶ資源を豊かにすると、こういうビジョンを持っているわけですけれども、先ほど申し上げましたように、いろいろとこういったビジョンを掲げているわけですけれども、ゆとりある学び、そして週5日制になることによって教育の低下などが一番に問題化いたしているわけでありますけれども、まず仙台市の教育方針について伺っておきたいと思います。
192: ◯教育長 ただいまお話ございましたように、仙台まなびの杜21におきまして、市民とのパートナーシップをキーワードにいたしまして、学ぶ力をはぐくむ、学ぶ機会を広げる、学ぶ資源を豊かにするといった三本柱を立てまして子供の育成に努めているところでございます。
193: ◯渡辺芳雄委員 今そういうふうなことでございますけれども、いずれにしても、私は今から数年前にこの特別委員会の中でいろいろとこの教育問題を取り上げてお話を伺ったことがございますけれども、国におかれても三位一体の改革が進められようといたしておりますけれども、やはり本市においても教育改革というものが必要になってきているのではないかなと、こんなふうに思うわけでございます。当然、義務教育費の中での教職員の給与等の問題等ございますけれども、やっぱり本市の教育方針を見直すべきではないかなと、こんなふうにも考えるわけですけれども、教育長、いかがでしょうか。
194: ◯教育長 これまで学校教育につきましては、閉鎖社会の中での学校の教員のみが行っていたという事実ございますけれども、最近におきましては、開かれた学校づくりを推進いたしまして、子供たちの教育に当たりましても地域の人材を活用いたしましたり、場合によりましては大学、民間の方々との連携も深めまして、その研究を継続することによりまして、ただいま教育改革を推進しているところでございます。
195: ◯渡辺芳雄委員 教育改革に取り組んでおると、こういうことでございますけれども、具体にちょっと伺いたいと思いますけれども、例えばこのゆとり教育を推進する中で、学習指導要領、この見直しなどは考えておられるのかどうか。これは特に学力低下が叫ばれておる。こういったことで教育の見直し等々について考えておられるのかどうかお尋ねします。
196: ◯教育長 学習指導要領につきましては、ただいま国の方でも検討しているというふうに伺ってございますが、仙台におきましては、まず必ず子供たちが身につけるべき基礎基本の徹底を図りまして、その上で応用的な問題につきましても、現在、子供たちの身につくことを確実にするために少人数指導などを加えまして行っているところでございます。
197: ◯渡辺芳雄委員 週5日制をとって今日まで来たわけですけれども、最近のこの教育力の低下といいますか、私、本当に、前の特別委員会でも申し上げたんですけれども、週5日制によって土曜日の時間をどう子供たちに指導していくのか、あるいはまた、どう教育力を高めていくのかと、こういうことで質疑をいたしました。その当時は、家庭の教育力を高め、学校の教育力を高め、地域の教育力を高めながら、そして、そういったことを土台にして総合学習に取り組み、学力の向上なり、それを失うことなく進めていきたいというお話を伺っておるんですけれども、それぞれのこの家庭の教育力、学校の教育力、地域での教育を進めたこれまでの経過についても伺っておきたいと思います。
198: ◯教育長 子供たちを地域全体で育てるという環境を整備いたすために、学校や市民センターなどを核にいたしまして、学校、地域、家庭等が持つ教育機能を相乗的に発揮させますまなびのコミュニティ推進事業等を実施するとともに、家庭の教育力向上を図るために市民センターにおきまして家庭教育講座等を開催いたしまして、子供たちの学力の向上に努めてきたところでございますし、また、それに伴って大人社会の地域の教育力の向上にも努めてきたところでございます。
199: ◯渡辺芳雄委員 そのように取り組んできたわけですけれども、先ほど伊藤委員からもいろいろとお話ありましたけれども、本当に家庭の教育力というのは、それは一つの忌まわしい事件によって判断するのはどうかと思いますけれども、家庭教育の大事さ、私は、家庭、親の教育力というのは非常に大事なような気がいたします。
きょうも幼稚園の卒園式に行って、あるいはまた中学校の卒業式にも毎年行っているわけですけれども、子供たちが別れの歌を歌ったりなんだりしているとき、本当に親は子供にしっかりしろって言ってるのをよく聞きますけれども、カメラを持って、子供たちが別れの歌を歌っているのに、しかも中には涙を流しながら本当に感きわまっているのを写真を撮ったりビデオを撮ったりしている姿に、本当に親が、確かに子供の姿をとらえておきたいと思うんですけれども、やっぱりこの辺どうかなと。こういうふうな家庭の親のモラルのことについてはどう取り組んだのか。
200: ◯教育長 親のモラルについてでございますけれども、私も年間に何十回か講演等をさせていただいておりますが、そのときにお話しする内容は、例えば日本の親は外国と比べて子供に対するしつけの違い。それは、公共物を大切にするんだよ、公のものをもっと丁寧に取り扱うんだよといったところが大分違うんですけれども、そういった点を特に重視をしてお話をさせていただいておりますが、また、仙台市のPTA協議会の方々とも連携を深めながら現在も鋭意努力しているところでございます。
201: ◯渡辺芳雄委員 次に、学校なんですけれども、この学校の先生方には本当に立派な先生方もたくさんいらっしゃいます。しかしながら、教育力の問題について、いろいろと私は疑問な点が多々見受けられます。
ということは、子供たちは学校が終われば塾に走る。本来は先生、プロとしての先生は本当に恥ずかしいような気がいたすわけですね。そういうことではなくて、本当に情熱を持って子供たちを指導し、わからなかったら聞けと、塾になんか行かなくたってきちっとこっちでやれるという、そういった情熱を持った先生が私は求められているのではないだろうかなと。こんなふうに思うわけですけれども、こういった点について教職員の指導、助言、研修などについてどう取り組んできたのかどうか。
202: ◯教育長 子供が、もしあなたが先生になったらどんな先生になりますかという質問を私どもよくいたしますが、まずは明るくて元気のいい先生、そして優しい先生、わからないところがあったときには優しく教えてくれる先生、そして悪いことをしたら厳しくしかってくれる先生、こういった先生の理想像を掲げてくれているところでございますが、私ども、子供、保護者からの考えなども伺いながら、また教員としてこうあるべきであるという信念を持ちながら子供たちと取り組んでいるわけでございますが、それにつきましては、主に教育センターにおける研修、あるいは学校における校内研修、あるいは保護者と学校などが一緒になっての共同の研修などがございます。それらによりまして教員みずからの力量を高めるように努力をいたしているところでございます。
203: ◯渡辺芳雄委員 教育長は、教員みずからが、そして教育委員会としても努力をしておるということでございますけれども、まず、それでは地域ではどうかと。地域の教育力はどうかというと、本当に、特に夏休み等々、休みになると非常に子供たちの不健全な遊びあるいは夜ふかし等々が見られるわけですね。そういったときに地域の中でPTAを初め、今もお話しになりましたけれども、どう取り組んでいくか。
私は、教育というのは家庭、学校だけで行われるものじゃなくて、地域一体になって、そして本当にしっかりした教育が行われ、健全な子供たちが育つものと信じますが、地域の教育力についてどのようにこれまで取り組み、今後どうしていこうとしているのか、その辺を伺いたいと思います。
204: ◯教育長 地域教育力を高めるためのことでございますけれども、先ほどもちょっとお話し申し上げましたので重複することもございます。大変恐縮でございますが、まず学校や市民センターでの教育をする場の提供をする。そして、その場には保護者、地域の方々がどんな学習をしたいのか、それにふさわしい講師はどこにどのような方がいらっしゃるのか、それなどを私ども御支援をさせていただいているところでございまして、場合によりましては、このほかにも各学校、地域の行事等を進める中でなすことによって学ぶといったことも大変重要に考えているところでございます。
205: ◯渡辺芳雄委員 私は、そういうふうな教育長の答弁で、さらに子供たちが、最近学校でもいろいろ、地域でも取り上げるようになってきましたけれども、地域の行事に、例えば運動会とか、あるいはスポーツ大会とか、こういったところにややもするとこれまで学校の子供たちが参加しないできた。また、参加させようとしないでいるように見受けられるわけですけれども、これからやっぱり地域の教育を高めるためには、地域の行事に対して子供たちも積極的に参加させることによって、新たな子供たちと地域の結びつきが生まれて全体を見るようになるのではないかなと、こんなふうに思うんですけれども、御所見を伺いたいと。
206: ◯教育長 子供たちが運動会等で地域の方々と触れ合うことによりまして、大人との触れ合い、それが芽生えまして、大人の方々の触れ合いあるいは子供同士の触れ合いの違いなど学んだり、場合によりましては大人の方が逆に子供と接することによって純粋な気持ちを呼び起こしたりいたしますので、これも地域教育力のためにも人間教育力を高める上でも大切なものであるというふうに認識いたしております。
207: ◯渡辺芳雄委員 ややもすると、これまで教育委員会、教育長を中心にした教育行政を行い、そしていろいろと学校等進めてきたんですけれども、私は区に行って感じることなんですけれども、教育関係の窓口がないんですね。そういう点では、ぜひ教育関係の窓口をつくる。まさかこれは区の教育委員会をつくれとまで言わないんですけれども、いろいろと地域からボトムアップするためにも、とにかく教育振興懇談会など各区に設置をいたして、そして区でも教育問題についてしっかりと受けとめ、それが市全体の教育行政、教育力の向上に役立っていくべきではないかなと。こんなふうに思うんですけれども、お伺いします。
208: ◯委員長 明確にとらえてよろしくお願いします。
209: ◯上田教育局次長 教育に関する御提案や御意見につきましては、従来より各区ごとの市政懇談会や地域懇談会におきまして各界各層の市民の方々から幅広く貴重な御意見をちょうだいし、教育行政に反映させているところでございます。また、地域の学校や市民センター等を核といたしまして地域と連携したさまざまな事業を展開いたしておりますが、今後とも地域の方々の声に耳を傾けながら御理解と御協力をお願いいたしまして、地域の教育力の向上につながるような事業を創意工夫してまいりたいと存じます。
210: ◯渡辺芳雄委員 これまでもやってきたと言うんですけれども、大区役所制をとってきている仙台市としては、やっぱりこの辺、もう少ししっかりと受けとめて考えるべきではないだろうかなと、こんなふうに思います。これは意見として申し上げておくだけでございます。
次に、今回の予算に市立小学校適正規模等検討委員会なるものを設置して推進していこうとしておりますけれども、これまでの委員会を立ち上げるまでの経過等についてお尋ねしたいと思います。
211: ◯教育局総務課長 近年の少子化の進行に伴いまして、山間部や沿岸部の学校のみならず、市中心部それから旧宅地造成地区におきましても12学級に満たない規模の小さい学校が増加してまいりました。こうした状況を踏まえまして、先行して取り組んでいる他の政令市などへのヒアリング調査を行いまして、本年2月に小規模校化の進行が子供たちの教育環境面などにおいてどのような問題を生じさせているか、こういったものを把握し、学校の規模とか配置について、本市の基本的な考え、こういったものを明らかにした上で、具体的にどのような対策を講じていく必要があるかということのために検討委員会を設置いたしたものでございます。
212: ◯渡辺芳雄委員 御存じのとおり、本市も過密、過疎の学校があることは承知しております。今までは学区制というものがどちらかというとしっかりと守られてきて、そして教育行政を進めてきたわけです。学校行政を進めてきたわけですけれども、少子化が進む中でいろいろな問題が起きてきております。
ある学校ではだんだんと子供が少なくなって、入学する子供はもう本当に何人もいないという学校もあるということを聞き及んでおります。また一方では、新しく開発された団地は学校を建てなくてはならないということで、ことしも何校かの計画がなされておるわけですけれども、いずれにしましても、今までの学区制というのが揺らいできておるということは否めないのではないだろうかなと。そして、学校も選択制にすべきだと、こういうふうなことも言われて、もう既に東京都のある学区では、学校では、選択制に取り組んでおるということも聞き及んでいるわけですけれども、もう学校が選ばれる時代になったんだと、こういうふうな認識も必要ではないかなと。こういう点に私は注目をしているわけですけれども、こういう点についての考え方をどう……。
213: ◯教育局総務課長 本市におきましては、平成14年度に学区のあり方に関する検討委員会を設置いたしまして、学区等につきましての調査検討を行いました。その結果、委員御指摘の学校選択制につきましては、一定のメリットがある一方、過度の競争を招き義務教育としての公平性を阻害するおそれもあること、それから、本市におきましては地域コミュニティが比較的安定して機能しておりますことから、学校選択制は採用せずに学区制を維持しつつ、指定学校の変更基準を緩和することによりまして学区の弾力化を図ることといたしたところでございます。
214: ◯渡辺芳雄委員 学区制を維持しながら進めていくんだというふうな御答弁ですけれども、私はもう一歩進めるべきではないかなと、こんなふうに思うんですね。先ほど過疎、過密を申し上げましたけれども、過疎の学校に対しても希望の生徒がいるやに思うんですけれども、そしていろいろと、例えば不登校、あるいはまた引きこもりの子供たち、こういった子供たちなどは環境を変えるとこういった問題が解決するやに伺ったこともあります。
いずれにしましても、全く今までの学区制の問題について、若干等緩和するとはいっても、やっぱりもう少し踏み込んだ教育をやるべきではないかなと。そうすることによって学校の先生方も、もうこれからは選ばれる学校になるんだ、しっかりしてまだまだやらなきゃもう子供たちがいなくなると、こういうふうなことも心にしっかりと刻みながら、教育に対する熱心な、先ほど言ったように情熱的な先生が生まれるのではないだろうかなと、こんなふうに思います。これは私の意見でございますので、それではその次に進みます。
ここで、委員長、他局にわたる点、よろしくお願いします。
教育委員会において幼稚園を、そして健康福祉で保育所の行政をやっておるわけですけれども、それぞれこれまでは保育所は保育に欠ける子を預かってきた。そして幼稚園は就学前の集団指導を行いながら、そして子供たちの保育に当たってきた。しかし、少子高齢化を迎えていろいろと変化してきておって、本市も保育の待機ゼロにしようということで全力を挙げて今取り組んでおるわけですけれども、私はかねがね幼保一体化の行政、あるいはまた保育と幼稚園、一体化を進めるべきではないかなという考え方を持ってきたわけでありますけれども、本市でもここ数年、幼保一体化の保育所なり幼稚園を進めている施設があるんですけれども、現在幾つぐらいあるかお尋ねしたいと思います。
215: ◯健康福祉局長 幼稚園と保育所にかかわる点でございますけれども、私どもの取り組みといたしましては2点の取り組みをしているところでございます。
最初に、平成12年に保育所の設置主体の規制緩和がございまして、社会福祉法人以外も設置をできるということになりました。これを受けまして、私どもも待機児童ゼロを目指しているということから、地域の幼児教育を担ってきております幼稚園に着目をいたしまして、同一敷地内での保育所の併設、増改築について促進をしていこうということで、国の補助は入っておりませんが、本市単独で補助制度を設けまして併設の保育所を整備してまいったところでございまして、現在8カ所のところで展開されておりまして、この4月に新たに4カ所加わりまして12カ所になる予定でございます。
現在の8カ所の施設を見ますと、保育所のうち日中の保育時間帯を数時間を幼稚園で過ごしているという事例が5カ所ありますし、また、発表会や運動会などの園内の行事を一緒に行っているところが7カ所ございます。
それから、もう1点の取り組みといたしまして、幼稚園を活用した保育所の待機児童対策の特区というものにつきまして私どもが申請をいたしまして、昨年の6月に認定をいただきました。これによりまして、面積とか職員配置基準など一定の条件はございますけれども、幼稚園児と保育園児の合同活動ができることになったわけでございまして、これにつきましては新年度から1施設がこの特区を活用して展開したいというふうに伺っております。
216: ◯渡辺芳雄委員 そういうことで17年度から12になると。こういうことですけれども、これまで幼保一体化を進めてきたその施設もいろいろと問題点が今はないというような感じで、何か問題点があったら伺いますと同時に、これは幼稚園というのは県の認可だと思うんですけれども、そして保育所は市があれしているわけですけれども、県市との中にこの幼稚園と保育所の関係について、そしてまた、この一体化について推進のことをしっかりと話し合い、そしてまた、何もこれまで恐らく障害なかったから12施設まで来たんだろうと思うんですけれども、これまでの幼保一体化について推進してきた中で何ら問題なかったのかどうか、その辺お尋ねします。
217: ◯健康福祉局長 実際に幼稚園と保育所につきましては所管する省庁が違うということもございますし、そもそも目的として成り立ちが違ってきたということもございまして、私どもが取り組んでおりましたのは併設の施設と、それから特区における合同活動が可能になったということでございまして、具体的には今後、その総合施設につきまして国の方で厚生労働省と文部科学省の連携のもとに検討が進められておりまして、そのモデル事業が17年度から実施されるということで全国から応募がされるということでございまして、市内の施設におきましてもそういったものに手を挙げていきたいというものがございます。そこでの取り組みが具体的にどんな形で展開されるか、これも調査研究事業になっておりまして、その辺の実績を踏まえながら、今後の幼児教育の一貫性といいますか、そういった観点とか、待機児童ゼロの問題もございますし、子育て支援の強化というような面も含めて検討が進んでいくのではないかなというふうに受けとめております。
218: ◯渡辺芳雄委員 今健康福祉局長のそういった答弁があったわけですけれども、教育長、教育委員会としてはこの幼保一体化の推進についてどんな前向きな姿勢を持っているのかお尋ねします。
219: ◯学校教育部長 幼保一元につきましては、本市の将来を担う次世代の育成に大きな影響をもたらす重要な制度改正であると認識しておるところでございます。
市内の幼稚園につきましては、御案内のとおり100を超す私立幼稚園がございまして、仙台市の幼児教育の中心的役割を担っていただいておりますことから、教育委員会といたしましても各種支援を行っているところでございます。新年度から実施されます国のモデル事業の取り組み状況などにつきまして、私立幼稚園さんが自主的な検討が可能となるように情報提供を行うなど、それとともに関係機関にも働きかけを行うなど進めてまいりたいと思います。
220: ◯渡辺芳雄委員 今学校教育部長の方から答弁あったわけですけれども、私はやっぱり保育行政というのは本当に今から変わってくる。それは少子化ということですね。これが全部、特に大学などが影響をまともに将来受けるというようなことで、既に保育と学業ということで大学に保育所をつくってやろうというこの新聞がございます。こういうことでありますから、待機児童ゼロということでいろいろ施設をつくって今まで進めようとしておりますけれども、既に大学までが保育所をつくって、そして対応するんだというふうな考えを持っておられるようでございますから、どうぞひとつ各局を超えてこの問題に取り組み、しっかりとした保育行政を、そして待機児童ゼロを目指していっていただきたいものだと思います。
次に、新仙台図南高等学校、図南萩陵高等学校の整備の基本計画が出て、191万5000円ほどの基本設計の費用を計上されておりますけれども、かねてより定時制高校は独立校が欲しい、こういうふうな要望があったわけでありますけれども、このたびの基本設計が計上されることによって、いよいよ独立校かなと、こんなふうにも思って半分喜んだわけですけれども、先般の新聞にも載っておったわけですけれども、この定時制高校のこれまでいろいろと変遷があったかと思うんですけれども、これまでの設置までの経過等についてまず伺っておきたいと思います。
221: ◯学校教育部長 仙台図南萩陵高等学校につきましては、過去の一応経緯ということで御説明いたしますと、昭和9年に仙台市立夜間中学校として設置された仙台図南高等学校と昭和11年に夜間女学校として設立されました仙台市立女子高等学校が昭和58年に統合されまして、現在地に仙台図南萩陵高等学校として開校して現在に至ったものでございます。
222: ◯渡辺芳雄委員 そういうふうな経過で、この独立校舎ということ、強く要望されて今日まで至ってきて、いよいよこの基本設計になったんですけれども、どういうふうな構想を持った学校をつくろうとしておるのか、そして学習等をどう推し進めようとしていくのか、その辺をお尋ねしたいと思います。
223: ◯学校教育部長 新しい図南萩陵高校につきましては、不登校生徒や高校中退者も受け入れる場として新しいタイプの定時制高校を目指してまいりたいと思っております。多様化している生徒のニーズにあわせて夜間部のほかに新たに昼間部も設置いたし、昼夜開校型の2部制、単位制の定時制高校に再編してまいりたいと考えておるところでございます。
224: ◯渡辺芳雄委員 かつて定時制に通う方々は、結局、働きながら学ぶということですね。戦後いろいろと、また戦前から、特に戦後ですね。戦争でお父さんを失った方、本当に学校に行けない、高等学校に進むことが、学費を出せないという、そういうふうな状況の中で定時制夜間に学んでいたわけですけれども、最近は先ほど申し上げましたように不登校なり引きこもり等々がございまして、また、いろいろと最近叫ばれている、後でも申し上げますけれども、生涯教育等、あるいはまた勤務時間以外に学校で学びたいと、高等学校で学びたいというふうな希望者も大分あるように見受けられます。そういった変貌を来しておる定時制というそのものの名称が、あるいは性質が変わってきておるのではないだろうかなと思うんですけれども、御所見を伺いたいと思います。
225: ◯学校教育部長 御指摘のとおりでございまして、昔の夜間の苦学生という形から、現在、高校中退者とか不登校生徒、そういう生徒が顕在化してきておりまして、そういう生徒の受け入れる場として、再生の場として、図南の役割というのはこれから非常に大きいものがあるかと存じます。そのためには、受け入れやすい学校の環境の整備、そういうものに努めてまいりたいと考えているところでございます。
226: ◯渡辺芳雄委員 今の答弁ですけれども、そうなるとますます校舎そのものが……。今は宮城野中学校に一緒に学んでいるわけですけれども、夜と昼を分けて、昼は中学校、夜は図南萩陵と。これを今度は2部制のような形に構想を持ってくると、今までの校舎の利用の仕方では狭隘になったり、あるいはまた行く末に何か大きな障害になるような気がするんですけれども、そういう点についての心配がないのか、そして、どういうふうな学校の利用になるのか具体的にお尋ねします。
227: ◯学校教育部長 現在、御案内のとおり、図南萩陵高校、宮城野中学校と同じ敷地内にあるわけでございますが、今までいろいろ検討いたしてきたところ、いろいろ敷地の面積やコストの面からも、なかなか移転というのもままならない。難しいという現状もございます。そういうことで、宮城野中学校の老朽化もかなり進んでいますことから、今回、宮城野中の改築の設計とあわせて図南萩陵高の一部改修のような形で進めてまいりたいと思っておりまして、特に、先ほど言いました昼、夜の開校型になりますと、体育館の使用というのは現在共用になっておるわけなんですが、体育館を専用化する工夫とか、そういうようなことも考えながら、できるだけ今の図南の校舎の中で例えば少人数学習を進めるとか、そういう工夫もしながら、現有の施設を最大限活用できるような工夫をしてまいりたいと考えておるところでございます。
228: ◯渡辺芳雄委員 ぜひ取り組んでいただきたいと。
次、最後になりますけれども、社会教育費について幾つかお尋ねしたいと思います。
御存じのとおり、社会教育は、戦後の荒廃した日本の学校教育ばかりじゃなく市民教育に重要な役割を果たしてきたことは御承知のとおりかと存じます。
それで、まず仙台市の社会教育振興の基本的な考えについてお尋ねしたいと思います。
229: ◯生涯学習部長 社会教育振興の基本的な考え方ということでございますが、社会教育につきましては、市民の方々が生涯を通していつでも自由に学習の機会を選択して学ぶことができるとともに、その成果が適切に評価されるような生涯学習社会、この実現を図る上で、学校教育、家庭教育などと並んで極めて重要なものと認識しております。
今後とも市民の方々に多様な学習機会を提供できるように、社会教育のさらなる振興に努めてまいりたいと考えております。
230: ◯渡辺芳雄委員 今答弁ありましたけれども、私はいつも仙台市の教育のしおりなんか、あるいは学校教育欄なんかを見ますと、こっちのしおりは生涯学習となっている、ところが予算は社会教育費になっている。私はこの辺どう違っているのかなと、こんなふうにも思うんです。
それで、私はいつもすべてのものが社会教育を先ほど申し上げましたように考えながら、生涯学習教育は最近出てきたような気がするんですね、高齢化社会によって先ほど申し上げましたように。そういうことで、どうなのかなと。教育委員会自体、その相違点について……。私も疑問に思いながら、甚だ勉強不足な感じしますけれども、こういったものにしっかりと考え方を持っているわけですけれども、どういうことですか、この辺についてお尋ねしたいと思います。
231: ◯生涯学習部長 社会教育と生涯学習という言葉についてでございますが、社会教育という用語につきましては、これは社会教育法の中で、学校の教育課程として行われる教育活動を除き、主として青少年及び成人に対して行われる組織的な教育活動というふうに定義されてございます。一方で、生涯学習という言葉でございますが、これは社会教育のほか家庭教育、学校教育、また民間の行う各種教育、文化事業等も含めた概念でございまして、社会教育よりも幅の広い人間の一生を通じて行われる教育活動を指す言葉であるというふうに認識しております。
232: ◯渡辺芳雄委員 この議論をしていったら尽くせないから、この辺でやめますけれども……。
次、市民センターの基本的な考え方。これは、仙台市には拠点館と地区館、この二つに分かれております。私は予算書を見てみますと、額の多い少ないは別にして、ほとんど同じ事業のように見受けられます。どういうふうに役割分担をしながら進めているのか、その辺のところについて拠点館、地区館をどう理解していったらいいのかお尋ねします。
233: ◯中央市民センター長 まず、地区市民センターでございますが、地区市民センターについては、地域の方々のニーズを把握しながら、各種講座、最近はワークショップですとか野外活動などの企画、実施をしております。
一方、拠点館である区中央市民センターにつきましては、こうした機能に加えまして、先駆的事業の実施、それから情報収集、事業手法のノウハウの蓄積等を行うとともに、一番大きな役割ですが、地区市民センターに対して情報提供を行ったり、さまざまな指導や支援を行うといったような役割分担にしております。
234: ◯渡辺芳雄委員 そういうふうなことであるならば、じゃあ地区館と拠点館との連絡、提携というか、そういうふうな形で、どういうふうなお互いに連絡、提携をしながら、そして市民センターの運営等に当たっていこうとしているのか。もちろんこれから指定管理者制度等々が進められると、いろんな点でこの辺が大きく左右されるのではないだろうかなという心配があるんですけれども、お尋ねします。
235: ◯中央市民センター長 まず、どういう連絡体制かということでございますが、毎月各区ごとに館長会、大きいところもありますし小さいところもありますが、区の全部の館長を集めまして毎月開いているほか、財団の方では、やはりこれも毎月のように全館長を集めまして、その場に私どもも出席しまして、ソフト事業とハード事業を合わせまして、これも毎月開いてございます。
それから、先ほど申しましたが、日常的にはいろんな事業を通じまして指導もしくは共同企画という形でかかわっております。なお、その共同企画の部分につきましては、今現在、役割分担等について検討しているところでございます。
236: ◯渡辺芳雄委員 私、各市民センターを回ったりいろいろとちょっと聞いてみると、主催事業が少ないんじゃないかと、こういうふうな声も聞かれます。でも、私はこれは社会教育主事というしっかりした方々がいることは承知しております。社会教育主事がどういうふうな考え方で市民センターをやっていくのか。市民センターだけに頼っているのか、それとも社会教育主事は求められるに応じて行って、そして当たるのか。その社会教育主事の積極的な活動の場が見えてこないんですね。そういうことでありますから、まず、今現在、仙台市の社会教育主事が何人いらっしゃるのか、そして、どういった活動の展開をしているのかお尋ねします。
237: ◯生涯学習部長 平成16年度におきましては、教育委員会で合計191名を社会教育主事として発令しております。そのうち教育委員会事務局に在籍する職員が27名ございますが、市民センターそれから泉岳少年自然の家等の社会教育施設のほか、生涯学習課におきまして、その専門制を生かして各種事業の企画運営等を行っております。また、市立学校に嘱託社会教育主事という形で在籍する教職員が164名ございます。各学校やそれぞれの居住地域におきましてジュニアリーダー研修などの青少年の地域活動の指導、あるいは市民センターと学校の連携事業のコーディネートなどに携わっております。
238: ◯渡辺芳雄委員 ありがとうございました。ぜひ社会教育主事の活動の場、活躍の場を発揮させていただいて、そして市民教育、そして地域の教育力を高めるように願うものであります。
最後に、児童生徒の健康の問題についてお尋ねをいたしたいと思います。
ことしも健康診断を行うようでございますけれども、これまで健康診断を毎年行ってきていると思うんですけれども、子供たちの健康状態あるいは体力の現状等について御答弁いただきたいと思います。
239: ◯健康教育課長 平成15年度の健康診断において肥満度50%を超える788名の児童生徒が精密検査を受診し、血圧、尿、血糖値、肝機能などに異常があった者は375名でございました。身長、体重等の体格は、男女全学年とも全国平均を上回っております。体力面では、50メートル走、ボール投げ、握力などの8項目の体力テストの結果を見ますと、長期的に低下傾向にありましたけれども、ここ数年、低下に歯どめがかかってまいりました。
240: ◯渡辺芳雄委員 大変喜ばしい答弁ですけれども、仙台市ではユニークな健康診断を行っているやに聞いておりますけれども、どんな健康診断の取り入れ方をしておるのかお尋ねします。
241: ◯健康教育課長 学校保健法に基づき、身長、体重を初め、歯科、結核、心臓、尿など12項目を実施しているほか、さらに検診結果により必要のある児童生徒には精密検査を行っております。
242: ◯渡辺芳雄委員 最近、生活習慣病、これがとみに叫ばれて、毎日、新聞の裏の広告欄にも出たり、あるいはまたチラシにも出たりいろいろといたしております。そういうふうなことで、結局、いろいろ調べてみると若いうちからこういった兆候があるんだと。今の食生活、あるいはまた生活、そういうふうなことから、子供たちは学校から帰ってくるとファミコンなりパソコンなり、いろいろと体を使わないで、すぐお菓子を食べながら生活をしたりする。自然自然に体がいろいろと病魔に侵されるようになる。そういうふうな傾向が小さいうちからあるということでございますので、ぜひそういった点についての配慮もこれからしながら健康診断をやるべきじゃないかと。
そういうことでございますので、ぜひ健康で明るい仙台市をつくるためにも、子供たちの健康診断に積極的に、しかも市全体で取り組んで、仙台市の未来を担う子供は万全だと、こういうふうに健康診断を通じて取り組んでいくべきではないかと。教育長の決意を伺って終わります。
243: ◯教育長 仙台におきましては、健康診断において必要な児童生徒に単独事業で尿の2次検査を行ったり、貧血、心臓、肥満児、糖尿病等の検査、精密検査等も行っているところでございますが、ただいま御指摘いただきましたように、子供の健康に対する考え方、予防医学の面などにも力を注ぎながら、今後、子供たちの健康の保持増進、体力の向上などを図ってまいりたいと考えおります。
244: ◯委員長 次に、フォーラム仙台から発言予定の方は、質疑席にお着きください。
〔佐藤わか子委員、質疑席に着席〕
245: ◯委員長 発言を願います。
246: ◯佐藤わか子委員 私の方からは、教育費中、特別支援教育推進に要する経費340万円に関連して、仙台市の障害児教育についてお伺いします。
私は、仙台市が今まで障害児教育に積極的に取り組んでこられたことは評価していますし、文部科学省が打ち出しました特別支援教育に対しても、いち早く検討委員会を設置するなどして前向きに進めてこられたことは承知しています。
そこでお伺いしますが、この検討委員会ですね、16年度から設置されていると思うんですけれども、この検討状況と、それから仙台市が特別支援教育をこれから進めていこうとしている中で、問題点などを把握していることがあればお知らせください。
247: ◯学校教育部参事兼教育相談課長 先ほど御質問の件でございますが、昨年の10月より仙台市の特別支援教育検討委員会を立ち上げまして、もう既に2月で3回実施しております。その中身、内容等につきまして、今国で行われております特別支援教育のあり方、そして昨年12月に県の方で将来構想ということで発表されました件を踏まえて、仙台市の特別支援教育のあり方等につきまして、今現在、検証しているところでございます。
248: ◯佐藤わか子委員 今検討されているということなんですけれども、実際、県が昨年12月に構想を出されてから、3月11日の新聞にもう既に児童生徒23人がモデル事業に参加するというようなことを発表されてますよね。ということは、23人の中に仙台市の関係する児童数は何名いるんでしょうか。また、この子たちが通おうとしている学校名がもしお示しいただけるんであればお示しください。
249: ◯学校教育部参事兼教育相談課長 県の方から県全体として23校の方でモデル事業として行うと。その中で仙台市いたしまして3校、3名ということで今のところ申請をしておりまして、内々に県の方からこれで進むというような状況を承っております。
250: ◯佐藤わか子委員 学校名はお示しできませんか。
251: ◯学校教育部参事兼教育相談課長 具体的な学校名でございますが、まだ具体的な、内定段階ですので発表は控えさせていただきたいと思います。
252: ◯佐藤わか子委員 検討委員会が開かれて3回ということですよね。私は、新しいこういう施策とか政策に移るときに、一番やっぱり大事なのは、当事者の声をどうやって吸い上げていってそれを新しい施策に反映していくかだと思うんですけれども、この検討委員会の中に保護者の方が3名入っておられるということは承知していますけれども、そのほかにやっぱりいろんな障害者をお持ちの保護者の団体の方とかたくさんあるわけですけれども、そういう方たちから御意見をお伺いしようというような試みとかはないんでしょうか、お伺いします。
253: ◯学校教育部参事兼教育相談課長 検討委員会13名の委員の方々に3名の保護者の方、特に障害をお持ちでの親御さん2名と、普通学級等でさらに特別支援等関心のあるそういう学校にかかわっている親御さん1名という形の親御さんの御意見を十分反映させながら、この特別支援教育のあり方等について進めていきたいなと思っております。
254: ◯佐藤わか子委員 実際問題として、盲学校、養護学校、聾学校に345名通っていただいて、特殊学級に825名、そのほかに今問題になっているADHD児、LD児は親御さんが申請しただけで524名もいらっしゃると。そういう実情の中で、3名の方の保護者が検討委員会に入っているから、それで意見は十分反映できるというふうにお考えでしょうか。
255: ◯学校教育部参事兼教育相談課長 今の委員御指摘のとおり、決して3名の御意見等を踏まえてやってるわけじゃなくて、日々日々の中で特に教育相談課等におきましてADHDの関係の親御さんの方から直接症例等を持ち寄っていただいて、その都度、都度、ニーズに合った教育のあり方等について御意見ちょうだいしておりますので、決して3名だけということではなくて、それぞれの立場の親御さんの方からも御意見をちょうだいしているところでございます。
256: ◯佐藤わか子委員 ぜひたくさん幅広い保護者の方からの声を吸い上げる努力をしていただきたいと思います。
それで、私がちょっとここで問題にしたい点が、県が打ち出した構想は、特殊学級は廃止すると。だけれども、状態に応じてはすべての授業を普通学級でやるわけにいかないから、県が言いますところによりますと、学習支援室を設けるということですよね。そうすると、今まで仙台市が特殊学級という制度でやられていました。825名の方が今そこで学んでいます。その特殊学級で学んできたことが……。
257: ◯委員長 時間を延長します。
258: ◯佐藤わか子委員 やっぱり今までの、今の検討委員会の中にも十分に反映されていかきゃいけないと思うんです。済みません。今までやってきた特殊学級を検証されたその問題点とかっていうことは、検討委員会の中に出されているんでしょうか。その辺お伺いしたいと思います。
259: ◯学校教育部参事兼教育相談課長 今まで3回ほど検討委員会を開催いたしましたが、今のところ、各委員それぞれの立場で、そしてそれぞれの考え方がございますので、まず国の特別支援教育のあり方と、それから12月に立ち上げました県の将来構想等を検討中ということが正直なところでございまして、さらに、モデル事業等につきましては、仙台市の特別支援の教育のあり方の検証の一つになり得るかどうかもあわせてこれから検討委員会の中で議論していきたいなと、そんなふうに思っております。
260: ◯佐藤わか子委員 わかりました。検討委員会がまだ3回ということでございますから、ぜひ私は新しい施策をつくるには、今までやってきたことが本当にどこに問題があって、どういう方向で行ったら一番障害を持っている子供たちのためにも、保護者の方にも納得していただけるものができるかって、よりよいものをつくっていくための検討委員会だと私は思いますので、ぜひその辺を十分に配慮していっていただきたいと思います。
この検討委員会ですが、最終的にはいつごろまで一定の方向性を出させる予定でしょうか、お伺いします。
261: ◯学校教育部参事兼教育相談課長 予定では18年の2月に最終報告をいただくようになっております。
262: ◯佐藤わか子委員 1年あるということなので、ぜひその当事者の保護者の声を十分反映していただきたい。それから、今までやってきた特殊学級のいろんな問題点も把握して、それも盛り込んだ形の検討委員会にしていっていただきたいと思います。
あと、私はここで申し上げたいのは、国の特別支援教室と今までやってこられた特殊学級、それから県が言っている学習支援室ですか、名前が変わるだけじゃないのかなというような、その辺もちょっと心配なんですけれども、その違いというのはどの辺にあるんでしょうか、お伺いします。
263: ◯学校教育部参事兼教育相談課長 国の特別支援の教育のあり方等につきましては、従来の盲、聾、養護学校の小中学校でいわゆる児童生徒の一人一人の教育的ニーズを多方面から、そのニーズに応じた形の場面を多くつくろうというのがこの特別支援教育のあり方でございまして、一方、県の将来構想につきましては、将来的には盲、聾、養護学校と言わずに、障害の有無にかかわらず、その地域の中で生活されている小中学校の方で在籍をしながら、なおかつ通常学級で学ぶというような違いがあります。
264: ◯佐藤わか子委員 私は、どんなすばらしい施策でも一番大事なのは当事者だと思っているんです。障害をお持ちの保護者の方、そういう人が主人公になっていかなければ、外側だけどんなに立派なものをつくったって中身が全然変わらなかったら、私はそれは名前をただ変えただけにしかすぎなくなるんじゃないかというふうに、それを危惧しているわけなんですが、私はこの特別支援教育の問題でいろんな保護者の方を回りまして、いろいろその意見を吸い上げた中で一番多かったのが、ここで言わせていただきますけれども、小学校に入る前に、自分は普通学級に行きたいと思ったけれども、あなたのお子さんは普通学級に行かないで特殊学級に行った方が幸せですよと、もう最初からそういう指導をされてしまって物すごくつらい思いをしたという、そういう保護者の声があるんですけれども、この辺についてはどうでしょうか。
265: ◯学校教育部参事兼教育相談課長 ただいま委員御指摘のとおり、中には、教職員の中で対応等につきまして十分障害をお持ちの親御さんの気持ちも考慮しないままに対応している教職員もあるかと思います。これにつきましては、常々コーディネーター養成研修会とか、あるいは管理職をあわせた研修会等々で、障害を持つ親御さんの心に、立場に立ったような形で接していただきたいと強く指導しているところでございます。
266: ◯佐藤わか子委員 その障害児をお持ちの保護者の方にも普通学級には行くのが怖いと思っていらっしゃる方もいます。養護学校に行こうと思っている方もいますし、普通学級に行きたいと思っている親御さんもいます。私はいろんなニーズがあることにこたえていける教育委員会であってほしいし教育局であってほしいと思いまして今の質問をさせていただきましたので、ぜひ今後ともその視点でやっていただきたいと思います。質問を終わります。
267: ◯委員長 続いて、自由民主党から発言予定の方は、質疑席にお着きください。
〔田村稔委員、質疑席に着席〕
268: ◯委員長 発言を願います。
269: ◯田村稔委員 委員長におかれましては、連日のおさばき御苦労さまでございます。御当局の皆さんも事務局の皆さんも御苦労さまでございます。
我が自由民主党会派は、所属議員の大変な深い御理解をいただきまして、今日の教育行政の重要性にかんがみ、この教育費に多くの時間を確保していただきました。私は与えられた時間をすべて使うつもりで準備をしておりますけれども、大分時間も過ぎましたので、御当局におかれましては、どうぞ簡明な御答弁、簡明だけでは困るんですが、簡潔な御答弁をよろしくお願いしたいと思います。
私は、教育総務費中、このたび本市のすべての小学校の5年生と中学校2年生が対象として実施されました平成16年度宮城県学習状況調査に関連して、そして次に教育指導費中、本会議でもお伺いいたしましたけれども、指導力不足教員について。そして、ことしは中学校の新しい教科書が採択される年であります。新しい教科書の採択のあり方について。そして、教科書の採択を最終的に決定するのは教育委員であります。今日、教育委員そして教育委員会の持ち方そのものについても議論がなされておりますけれども、本会議でも教育委員の選任に関してお尋ねいたしましたけれども、以上の4点についてそれぞれお伺いしてまいります。
まず最初に、本市のすべての小学校5年生と中学校2年生が対象として昨年の11月25日に実施されました平成16年度宮城県学習状況調査に関連してお伺いいたします。
マスコミは、この平成16年度宮城県学習状況調査のことを、統一テストと表現しています。マスコミでは、統一テストと表現しています。私も小学校のとき、当時はまだ横浜市に住んでおりましたけれども、通称ア・テストというんですね。アチーブメントテストといいましょうか、それを受けました。鮮明にそういう記憶がございます。業者テストであったというふうに思うんですけれども、大変難しいテストでございました。これはまさしく学力テストなんですね。テストを受けたすべての人数のすべての成績が出ると。例えば何万分の何千から何千番、同じ点数も出るでしょうからね、そういう成績が具体的に示される学力テストでありました。これ各教科ごとにも全部出たと思います。今回の宮城県学習状況調査というのは、私が経験した学力テストと同じように思ってよろしいんでしょうか、まずこれをお伺いいたします。
270: ◯教育指導課長 今回の学習状況調査は、個々人の学力をはかり順位をつけるというような一般的に言われている学力テストとは異なるものと考えております。
271: ◯田村稔委員 学力テストではないということなんですけれども、ただ、内容を一般的に考えるとやっぱり、例えば算数なら算数、それから数学なら数学で一つ一つの設問があるんですから、学力テストと思っても……。そういう部分、学力テスト的な部分がもちろん問題の中に含まれていると。調査は入っていると思いますよ。調査はあるけれども、学力テストの部分も含まれているというふうに思ってはいけないんでしょうか。
272: ◯教育指導課長 今回の調査は、本市の子供たちの各教科における学習の定着状況を調べるという目的で行われたものでございまして、個々人の学力を調査する目的で行われているものではございません。
273: ◯田村稔委員 今も御答弁で定着率とありました。この今回の実施要綱いただきました。これを読みますと、小中学校児童生徒の学習定着状況と学習意識を調査し、児童生徒の一層の学力向上に向け学習指導の改善、充実を図るとともに、今後の教育施策の企画立案に活用していくと、こういうふうにうたっているんですね。今御答弁ありましたけれども、学習定着状況、それから学習意識、これはどういうことなんですか、具体的にちょっとお示しいただきたいと思います。
274: ◯教育指導課長 学習定着状況とは、学習したことがどれだけ理解、定着されているかということでございまして、一方、学習意識調査は、児童生徒の学習に対する意識や意欲の実態を把握する調査であります。
275: ◯田村稔委員 何かわかったような、これ以上聞いても私よくなかなか理解の部分……。何となく感じはわかるんです。ただ、ちょっと不鮮明だなというふうに思います。
次に、この調査、主催者というのはだれかというのを調べてみました。どんな団体なのかなというふうに資料を調べていったんですが、地方分権研究会というものでした。この団体は、改革派知事と呼ばれている浅野史郎宮城県知事、それから福岡県、鳥取県、岐阜県、和歌山県、佐賀県、岩手県、神奈川県、8県、八つの県の知事さん、それから学会、経済会で組織されたものでありました。そして、こういうのが地方分権研究会というのを組織されているわけですね。今回、その中で宮城県と岩手県と和歌山県と福岡県の4県がこの調査に参加をしたということであります。
委員会では、この地方分権研究会というもの、こういうものについての御認識はいかがなものをお持ちになっているんでしょうか、お伺いしたいと思います。
276: ◯教育指導課長 地方分権研究会は、宮城県、岩手県、和歌山県、福岡県など計8県が参加し、地方からの構造改革をテーマに平成14年7月に発足した研究会の組織であると認識いたしております。
277: ◯田村稔委員 いいです。それ以上は……。
この調査はいつからやってこられたんでしょうか、お伺いします。
278: ◯教育指導課長 4県統一テストとして行ったのは今回が初めてでございます。
279: ◯田村稔委員 それ以前はこういうような調査とか学力テストってやってなかったというか、この地方分権研究会というのも前は存在してなかったと思うんですけれども、教育委員会では、要するに宮城県にしても仙台市でも今回はこういう調査だとおっしゃるんですが、私は学力テストだと、統一テストだと思うんです。こういう調査とかテストというのは今までにはやってきたことがあるんでしょうか。もしあったらお示しをいただきたいと思いますけれども。
280: ◯教育指導課長 文部科学省では平成13年度と平成15年度に抽出で教育課程実施状況調査を実施しております。また、宮城県では平成14年度から同じく抽出で宮城県学習状況調査を実施しております。ただし、このような統一テストというふうなものは今回初めてでございます。
281: ◯田村稔委員 平成14年にも県内抽出してやられたんですれども、ちなみに何校ぐらい抽出してやられたんですか。
282: ◯教育指導課長 平成14年度は宮城県の10%、15年度は20%の抽出でございました。
283: ◯田村稔委員 昨年の11月25日にこの調査が実施されたわけであります。生徒たちには、この調査のこと、テストだと思うんですけれども、この調査のことを事前にどのように説明したんでしょうか。例えば、生徒たちにはこれは調査だよと、ですから参加しなさいというか、これはテストですと、そういうふうな説明したのか。もし私が当事者、生徒であったら、先生からこれは調査ですよというのとこれはテストですというのでは、やっぱり受ける心構えというか、違うと思うんですけれども、どのように生徒たちにはこの調査、テストのことを説明したのかお伺いします。
284: ◯教育指導課長 児童生徒への説明には、この調査は、ペーパーテストで皆さんの学習の状況を知り、宮城県の学校教育をもっとよくしようとするのが目的ですと説明しております。
285: ◯田村稔委員 課長、今御答弁いただきましたけれど、それはそれぞれの……。市内に小、中合わせて約200近くの学校があるんですが、今課長さんはそういうふうに御答弁なさったけれど、200校の対象となる子供たち、みんなそういうふうに受けたのかしら。ちょっともう一回説明を……。よくわからないな。
286: ◯教育指導課長 状況調査と、宮城県学習状況調査を実施しますというようなことを趣旨に進めたと思います。テストですと、これはテストですというふうな意欲づけといいますか、そのようなことはなかったというふうに認識しております。
287: ◯田村稔委員 わかりました。本市の小学校5年生すべて、それから中学校2年生のすべてがこの調査に参加したということですけれども、それぞれ何人の参加だったんですか。
288: ◯教育指導課長 仙台市内では小学5年生9,032名、中学2年生9,029名でございます。
289: ◯田村稔委員 今回、この調査の概要をいただきましてちょっと拝見したんですけれども、一般的にテストだったら何点というようなあらわし方になると思うんですが、この調査のあらわし方、これも一般的にはなかなか理解できないと思うんですけれども、通過率という表現にしているんですね。通過率、これはどういうふうに理解したらいいのか御説明をいただきたいと思います。
これはマスコミでは正答率と書いてあるんです。正しい答え、正答率、こちらの方がわかりやすいと思っているんです。その通過率と正答率では意味合いが違ってくるようになるんでしょうか。ただ表現の違いだけなんでしょうか。通過率ではどういうことか、そして正答率とは違うのかについて御説明お願いします。
290: ◯教育指導課長 宮城県の学習状況調査の実施要綱には通過率とあります。また、宮城県ではこれまでも通過率という語を使ってまいりましたが、内容は正答率と同じと解します。
291: ◯田村稔委員 わかりました。正答率でも意味は同じだということですね。正答率というのは正解率というように思ってもいいんでしょうね。
宮城県、もちろんこれの中には本市も含まれるわけでありますけれども、全教科、小学校5年生は4教科、中学校2年生は5教科、合計9教科ですけれども、すべてで平均を下回ったというふうに報道されました。非常に残念です。ここで、先ほど子供たちにどういうふうに説明したかということなんですけれども、これはテストじゃないよと、調査だからというふうに御説明あったから、それが影響しているのかな、どうかなと思うんですけれども、子供たちの心構えというか、そのテスト、調査に臨むものがちょっと足りなかったのかどうかわからないけれども、残念ながら、その4県の正答率、平均点のすべて、すべてが下回ったんですよ。この中で最も成績がよかったのはどこだったのかお伺いいたします。
292: ◯教育指導課長 地方分権協会の発表によれば、教科ごとの平均正答率で出しておりますけれども、その中では4県比較すると岩手県というふうに出ております。そのように思っております。
293: ◯田村稔委員 岩手日報のその部分のちょうど記事がありまして、岩手っ子5教科トップ、9科目のうち5教科が岩手はトップだったと。宮城県は全部平均を下回ったと。そうするとやっぱり最下位なのかなと思うんですけれども、今回トップだった岩手県と本県、全部平均を下回った本県、その差は何だったんでしょうか。
先ほど同僚議員の質問に対して、この状況調査の結果、各市町村ごとの報告は後ほどなされるんだと、だからこれは詳しい分析はこれからなされるんだと思うんですが、ただ、これだけ明確に正答率の一覧表になって出ておるんですね。同じ小学生ですよ、同じ中学校2年生ですよ、なぜこの段階でこれだけの差が出ているのか、今の段階で考えられる理由をお伺いしたいと思います。
本市は学都と呼ばれてるんですからね、この成績を見て非常にがっかりしたんですが、これから細かい分析をなさるんでしょうが、とりあえず岩手と宮城県とこれだけの差が出た今考えられる理由というのをお示しいただきたいと思うんですが。
294: ◯教育指導課長 現時点でまだ県から結果の報告をいただいておりません。その報告書が届いておりませんので詳細な分析も行えません。県の公表を待ちまして分析に入っていきたいと思います。
295: ◯田村稔委員 宮城県全体でね、まだ仙台市だけ抽出して多分報告がないでしょうから、多分教育委員会はいや仙台は違うんだと、宮城県全体だと平均下がるけれども仙台はいいんだぞというふうにお持ちなんでしょう、今のところね。結構です。
今回、正答率という言葉でいいんだという御報告ありましたけれども、そういう結果を個人とか学校単位、これは例えば仙台市内の学校もすべて受けているんですから、おたくの学校は市内で何番目だったよと、これは正答率として明確に出ると思うんです。こういうのを個人とか学校にもちろん報告すると思うんですが、その結果を公表する御予定はありますでしょうか。
296: ◯教育指導課長 今回の学習状況調査は、児童生徒の学習状況を把握し指導の改善・充実を目的として行ったものでございまして、児童生徒個人の情報は通知いたしませんし、また学校単位の成績を公表する予定も今のところございません。
297: ◯田村稔委員 この開催要綱に学力の向上と書いてあるんですね。やっぱり学力の向上を目指すならば、私は、せっかく行った調査なんですから、そういう成績発表した方がよいと思っています。先ほども同僚議員からも御指摘ございましたけれども、学力の低下というのは本当に今国が抱える大きな問題であるというふうに思っています。
ここにちょうどアンケートが出て、いろんなアンケートをとっておりますけれども、毎日新聞が学力低下ということで学生たちに聞いています。これはセンター試験の会場で聞いているんですね。
二、三例を申し上げますが、これは北海道の試験会場だったところでは、これは女性ですが、二つ設問がございます。学力の低下が指摘されているけれども、それが当たっているかどうか。それから、文部科学大臣が全国学力テスト構想というのを今持ち上げておりますけれども、それに対して賛否、賛成か反対かと、この設問二つですね。一つが学力低下の指摘、当たっていると思うか、あと全国学力テストはやった方がいいかやらない方がいいかという二つの設問なんですが、北海道のこの会場では、学力低下の実感はないが、言われてみれば高校のとき勉強しなかったと。テストに関しては賛成。学力テストはあった方が勉強すると。
それから、同じ北海道の会場の方、指摘は当たっていると。ゆとり教育がいけないと思う。土曜にも授業をするよう戻すべきだと。学力テストに関しては賛成。勉強している人としてない人の差が大きい。学力テストがあれば嫌でも勉強する。
それから東京会場、今の若者を見れば学力が低下しているのは一目瞭然。テストに関しては反対。大切なのは個人のやる気だからテストは無意味。
東京会場で、日本の学力低下は学校で言われるが、それを実感する機会がない。テストに関しては賛成。自分の実力が全国的にどの程度なのかわかるし向上心も持てる。
愛知会場では、マーク試験がふえ全体的に記述能力が低下している。テストに関しては賛成。近隣の韓国や中国に負けたくない。先進国としての誇りを確保するためにも全体のレベルアップのためにも必要。
三重会場では、学力低下は思う。やる気のある子とない子の差が激しくなっていると実感する。テストは賛成。おもしろい、自分も含めてみんな自分の実力を知りたがっていると思う。
もちろん反対の意見もありますけれども、学力の低下は学生たちも実感しているなというのをこのアンケートの結果で私は感じました。そして、テストもやっぱり自分の順位というのを知りたがっているというのも、これはやっぱり正直な気持ちじゃないかなと。これはあくまでもアンケートですけれども。
もう一つ、これは世論調査です。これは共同通信社が全国電話世論調査でゆとり教育についてアンケートをとっているんですが、ゆとり教育、見直すべきだというのが75.1%、見直すべきでないが10.3%、どちらとも言えないが13.8%になっている。これも多くの方に聞いているけれども、ゆとり教育は見直した方がいいというのが7割以上あるんですね。
中山文部大臣が子供の競争意識を高めるために全国的な学力テストを実施したい旨を既に小泉首相に伝えたということでありますけれども、ゆとり教育から学力重視への路線の転換を明確に進める考えを示されたことかなというふうに思っています。学力テストを実施して切磋琢磨する教育への転換を目指したものであるというふうにうたっているんですけれども、これには学習指導要領の全体の見直し、もちろん学習指導要領を見直すということは、学校週5日制の見直しも含めてだそうですが、中央教育審議会にも要請していると。文科省も学力の低下というのを大変大きな問題の一つとしてとらえておるわけであります。
先般も松江市で教育改革タウンミーティングが行われまして、この席でも文部科学大臣、これまでの学校教育について、競争は悪だという教育であったと明確に指摘しているんですね。そして、今までの学校教育、一つ反省点としては、フリーターとかニートの予備軍を大量に生産することに手をかしてきたのではないかと、こういうふうにも語ったそうであります。私も戦後の我が国は教育の現場で競争というのを意識して避けてきたように思えてならない。
先ほど課長さんの御答弁で大きなテストをやってなかったというようなお話ございましたけれども、ちょっと歴史をさかのぼりますと、戦後、昭和31年から全国学力テストってやってるんですね、10年間。先輩議員さんたちは経験あると思うんですけれども、昭和31年から全国学力テストというのをずっとやってきたんです。ただ、昭和41年に日教組などが反対してこれを中止したんです。廃止された。これは非常に如実な具体例であると。教育の現場から競争を避けるという、その例であるというふうに思っています。
今の第1回目の項目ですが、この項目の最後として教育長にお伺いしたいと思うんですけれども、今回こういう調査を行いました。この学習状況調査、本市の教育にとって有益であったかどうだったか。そして、こんな学習状況調査だなんていう名前じゃなくて、明確に学力テストを今後行う御予定、おつもりはあるかどうかお伺いしたいと思います。
298: ◯教育長 今回の学習状況調査につきましては、子供たちが問題に対しましてどこがわかったのか、どこが間違っていたのかという学習の定着状況並びに子供たちが意欲を持って学習に励んでいるかといったような学習の意識調査を把握するためには大変有効であったと考えておりまして、これらを私どもが学習指導の改善、充実に努めていくことが責務であるというふうに認識しておりますので、有益なものであったと認識いたしております。
また、本市独自の学力テストでございますけれども、現在のところ今すぐという検討はいたしておりませんけれども、この二、三年、宮教大等の学力に関する研究を深めているところでございますが、その経過におきましてこういったことも話題になると思いますので、その時点において検討をしてまいりたいと存じております。
299: ◯田村稔委員 ぜひ行う方向で検討していただきたいと思います。
次に、質問項目の大きな2番目でありますけれども、指導力不足教員についてお伺いいたします。
私は、この件に関しましては本会議の質疑の中でもお聞きしました。そして、今も私、指導力不足教員というふうにお聞きしているんですけれども、これも一つちょっと最初に確認させていただきますが、私が言っているこの指導力不足教員という名称なのか、あるいは課題のある教員という名称もあるんですが、どっちが正しいのか。それぞれに例えば指導力不足教員はこういうものだという定義があるのか、課題のある先生はこうなんだとか定義があるのか。いや、そういう定義はないよと、ただ呼称が違うだけなのかどうか、それをちょっと確認させていただきたい。あと、本市ではそういう人たちのことを何と呼んでいるのかお願いします。
300: ◯教職員課長 一般的に教育者としての指導力が著しく不足している教員を指導力不足教員と呼んでおりますが、本市におきましては、指導力不足のみならず、保護者や教職員等との信頼関係が築けないとか、あるいは児童生徒とのコミュニケーション能力、そのところに問題があるなど、その資質等に問題がありまして児童生徒の教育に著しく支障を来している教員を「課題のある教員」ということで定義づけまして対応しているところでございます。
301: ◯田村稔委員 わかりました。そうすると、指導力不足教員を含めて、要するに問題ある先生、課題のある教員と、そういうふうに呼んでいるということですね。
それでは、これは実際の問題として、この先生、この教員は課題のある教員だというのはだれが判断するんですか。
302: ◯教職員課長 学識経験者、医師、弁護士、保護者の代表者などからなります課題のある教員審査委員会から御意見をいただきまして、教育長が課題のある教員か否かの認定を行うことになります。
303: ◯田村稔委員 私は、やっぱり学校運営の最高責任者は学校長、校長先生ですよ、これはもう学校長が判断すべきであると思うんです。なぜそれができないのか理由をお答えいただきたいと思います。
304: ◯教職員課長 校長は、教育に支障を来している教員がいる場合には、校内での指導をまず行います。そして、改善の見られない教員について、先ほど申し上げましたけれども、課題のある教員の認定の申請を行うことになってございます。市教委としましては、恣意的な判断を避けるために、校長の申請によるだけではなく、市教委が直接その学校に行きまして実態を調査し、さらに課題のある教員審査会の意見等をもとに教育長が決定をするという手続になってございます。
305: ◯田村稔委員 児童生徒とか保護者から見れば、やっぱり学校の教育現場で素早い対応を求めているというのがよくよくわかるところです。よく聞く話ですけれども、保護者とか児童生徒が、例えばこれから4月なんかに、クラスの担任割というんですか、が発表されたときに当たりとか外れとかっていうのは、これはもってのほかでありますよ。本当にとんでもない話です。ただ、自分が課題のある教員にその後認定されるような、そういう先生が自分の担任だったら、これもやっぱり悲惨、悲劇ですよね。やっぱりこういう意味でも素早い対応がこれから必要じゃないかと思います。そういう意味でも学校長の権限の強化、これが必要というふうに思いますけれども、これについての御所見をお伺いしたいと思います。
306: ◯学校教育部長 課題のある教員の認定や対応につきまして、素早い対応はまことに大変重要でございます。しかしながら、先ほども教職員課長から申しましたとおり、この課題のある教員の認定につきまして客観性と公平性を担保するため、先ほどの審査委員会の審査において慎重に行い、その結果、その意見をもとに認定等につきまして教育長が決定するというプロセスを行っているところでございます。
307: ◯田村稔委員 それではちょっと具体的にお伺いをしていきたいと思うんですが、この課題のある教員に関しましては、本会議でもその状況について、今本市の状況についてお伺いいたしました。それに対して教育長から、課題のある教員の取り扱いに関する制度を平成15年12月に立ち上げて以降、現在までに4人の教員に対し特別研修を行ってきたという御答弁をいただきました。これについてちょっと具体的にお伺いしてまいりたいと思うんですけれども、この4人の教員を課題のある教員と判断したのはいつなのか、そして、先ほど御説明あった審議会、委員会がしたのか、ちょっともう一回確認をしたいと思います。いつ御判断なさったのか。
308: ◯教職員課長 4人の教員を課題のある教員と認定いたしましたのは平成16年4月でありまして、教育長が認定したものでございます。
309: ◯田村稔委員 この課題のある教員の取り扱いに関する制度ができたのが、先ほど言いましたけれども、平成15年12月、そして認定されたのが16年4月。この4人の教員は急に課題のある教員になったんじゃないと思うんです、急にね。大分前からやっぱり問題があったんだと思うのが普通でしょう、普通だと思うんですね。多分お調べになっていると思うんですけれど、いつごろからこの4人、問題があるというふうに指摘されてきたんですか。
310: ◯教職員課長 4人の教員それぞれ時期につきましては異なってございますけれども、委員御指摘のように、ここ数年にわたりまして児童生徒の指導を1人で任せることができない状況が続いているということで、校内での指導におきましても改善が認められないというふうに認定したものでございます。
311: ◯田村稔委員 今なかなか1人での指導ができないというようなお話ありましたけれども、それぞれ個性的な4人のいろんな問題があったと思うんです。これも巷間言われているんですけれども、実際には課題のある先生、教員というのは各学校に1人か2人いるよと。そうすると、もし単純に計算すれば、200校近くにいるとやっぱり200人、もしくは200人から400人いるのかなと。ぞっとするんですけれども、その中の今回4人ですから、よっぽどなのかなというふうに思うんですよね。
この方々を特別研修を行ったというふうに言われているんですが、その特別研修とはどういう内容、どういう研修だったのか、ちょっと具体的にお示しいただきたい。どこでその特別研修を行ったのか、また、その特別研修の期間、これもあわせてお伺いします。
312: ◯教職員課長 4人の課題のある教員のまず研修の中身でございますけれども、特別研修の内容の中で4人に共通の研修ということでは、教育相談研修会とか学級経営の研修会など、また個別の課題解決のための研修といたしましては、自己能力の分析、あるいは自己課題の文章化、あるいは模擬授業や現籍校での実習などを受講させてきております。
研修の期間につきましては、4人のうち3名の教員に対しましては平成16年4月から、もう1名のものにつきましては平成16年8月から、9カ月間の研修を実施しております。主な研修場所につきましては仙台市の教育センター、先ほども申しましたけれども、現籍校等の研修も含まれてございます。
313: ◯田村稔委員 一番最後の今もう1人の方というのは16年の8月から9カ月というと、まだ終わらないのかな、まだ研修中。
314: ◯教職員課長 現在、実は4月に認定はしたわけでございますが、その後、入院というふうになりまして、実際退院をされまして研修に入ったのが平成16年8月からということで、9カ月間になりますと5月までということになります。
315: ◯田村稔委員 参考まで、この4人の課題のある教員、年齢はお幾つなんでしょうか。A、B、C、Dで結構ですから、年齢を教えていただきたいと思います。
316: ◯教職員課長 4人の年齢についてでございますけれども、50歳代が3名、40歳代が1名でございます。
317: ◯田村稔委員 そうすると、今回課題のある教員ということで特別研修を受けた方、50歳代というと、普通だと大学卒業して教職につくのは一般でいけば22~23歳、そうすると二十何年間も教壇にいたんだ、立っていたんだなと思うと、教育現場、ちょっと怖いなというふうに思うんですけれども、3名の方は4月からの特別研修を終えて、ところで、この3名の方は教育の現場に復帰されたんでしょうか。
318: ◯教職員課長 特別研修の成果が認められまして、児童生徒への指導を行える見込みがあると決定した教員が1名ございます。特別研修の成果が認められず児童生徒への指導が行える見込みがないと決定した教員は2名でございます。
319: ◯田村稔委員 わかりました。2名がどうしたっていうのは聞かないようにします。
ここに資料として、これは宮城教育大学の教育実習に関する資料をいただきました。これを私はよく拝見いたしました。本当にすごいんですね。教育実習の内容が多岐にとんでおりまして、やっぱり同じ教職でも本当に教育の現場に立とうという方と、例えば障害児童、障害児教育を目指す者であるとか、とりあえば教員の資格だけは取っておこうという方々、それぞれによってやっぱり教育実習の内容が違うということ、これも理解しました。一生懸命実習やってるなと。
1年生のときから観察実習とかあるんですね。それから1、2年では観察実習とか体験実習、3年生では大学附属の幼稚園、小学校、中学校、ここに行って3週間実習する。そして4年生になって、一般的に教育実習と言われるけれども、その協力校、これは自分の出身校が多いようでありますけれども、こういうところに出向いて2週間の実習が行われている。非常に頑張っているなという様子わかりましたし、努力してるなと思うし、私も応援したくなる。本当に応援して、頑張れよというふうに応援したくなるんですが、でも、それでもやっぱり、宮教の卒業生はそんな問題起こしてないと思うんですけれども、全国から教員になって高い理想を描いて教壇に立っても、でもやっぱりこうやって課題のある教員がいるわけだ。だから、この今の教育実習のカリキュラム、すばらしいものでありますけれども、これがすべてで最高のものではないと思うんです。さらにさらに努力していかなきゃいけないんじゃないかなと思うんですけれども、今のこの現時点での例えばちょっと考えられる問題点というのかな、改良点があったらお示しをいただきたいと思います。
320: ◯教職員課長 まず教育実習に取り組む学生の意欲の違いが委員御指摘のようにあるのではないかというふうに思います。卒業後の進路を教育者として歩みたいと切望している学生と資格としての教員免許状の取得だけを考えている学生とでは、教育実習に臨む姿勢、意欲に差があるものというふうに考えてございます。
もう一つ言わせていただければ、教科指導につきまして教育実習期間内では指導は行えるわけですけれども、学級経営あるいは校務分掌等にかかわる具体的な指導についてはまだ十分とは言えないというふうに認識しているところでございます。
321: ◯田村稔委員 文部科学省では、人事管理システム、これが機能すると、課題のある先生、指導力不足教員、認定数はぐっとふえるだろうと言われてますね。まだこのシステムが完全に機能してないから、でも機能したら恐ろしいなというふうに思うんですけれども。
文部科学省が昨年末に発表した教員に関する調査で、心の病で休職している、休んでいる公立の小中高の教員、全国で3,000名を超えたそうであります。これは病気を理由で休んでいる教員の53%にも当たるそうですね。これだけ心の病で教壇に立てない教員が多いと。ですから、やっぱり教壇に立つ前のそういうチェックというんですか、審査というのをもう一回考えなきゃいけないなというふうに思いますし、一つ、教員というのは免許制度ですね。教員資格って免許を取った免許制度です。やっぱり今の制度の中には人物という、そういう適格性を総合的に判断する仕組みがなってないのかなと。それがこういう現状、数字になっているのかなというふうにも思いますし、また、免許を取って教育の現場に立てば、これは先生ですし、日教組という組織もありますので、なかなか今度それから配置がえができないようなシステム、それが逆に、教員という免許がその人を動かせない、足かせになっているのかなというふうにも思うわけであります。
今ここで、中教審なんかでも検討始めているんですが、よく教員免許の更新制、この導入が検討されているということをお聞きしますけれども、この教員免許の更新制に関して教育長はいかがお考えでしょうか。
322: ◯教育長 いわゆる教員の免許でございますが、一たん取りますと特別な事情がない限りは失効にならないというのが現状でございます。これらに対しましてはいかがなものかというふうに考えているところでございます。
また、更新制に関しまして、ペーパードライバーのような免許は持っているけれども現場に1回も立ったことがないといった方々もおいでになりますので、その範囲あるいはその基準についてなど課題もあるのかなというふうに考えているところでございます。
323: ◯田村稔委員 いずれにしましても、課題のある教員というのが教育の現場に多くいる。これは一刻も早くそれに対しての対策を打っていかなきゃいけないわけでありますけれども、同じく教育長、本会議の御答弁の中で私のこの質問に対しまして、法定の教育実習以外の新たな実習のあり方について検討すると、こういう御答弁をいただいておるんです。法定の教育実習以外の新たな実習のあり方、具体的にはどういうものが考えられるのか、また全体としてのお取り組みについても再度お伺いしたいと思います。
324: ◯教育長 先ほど課長も申し上げましたが、ただいまの教育の免許制度では担任がなかなかできないし校務分掌等にもなかなか十分力が発揮されていないといった欠点がございますものですから、四、五年前から宮教大と話し合いを深めてまいりました。その結果、現在も検討中でございますが、大学1年生から4年生までの間に、学校の子供たちとどのようにかかわったらいいのか、ボランティア活動も含めまして教育実習のあり方について現在検討いたしているところでございます。
325: ◯委員長 田村委員にお尋ねいたします。6時以降には質疑はしたくないと思っておりますが、もしよろしければ一たんここでやめて、明日ということにしたいと思うんですが、いかがでございましょうか。ちょっとあと1時間ぐらいかかるような感じですので。
326: ◯田村稔委員 あと1時間はかからないと思いますけれども、できたらやらせていただければいいなと思うんですけれどもね。
327: ◯委員長 6時を過ぎてまでの質疑は想定はされてなかったのかと思いますが、委員の皆様方に多大な御迷惑をかける形になるかと、このように思いますので、できましたらお願いをしたいと思いますが。
328: ◯田村稔委員 わかりました。続きは明日させていただきたいと思います。
329: ◯委員長 お諮りいたします。田村委員の質疑の途中でありますが、本日の審査はこの程度にとどめ、残余はあす行いたいと思いますが、これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
330: ◯委員長 異議なしと認めます。
なお、あすは午後1時より開会いたします。
本日は、これをもって散会いたします。...